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夢百物語  作者: ミケ太郎
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就寝前:プロローグ

この物語は、作者が実際に見た夢を脚色した物語となっております。

私は、昔から祖母との散歩の時に立ち寄っていた、この神社が大好きだ。



街の中にあるその神社は、鳥居を潜った瞬間に別世界に隔離されるようだった。


最初はうんと幼い頃だった。

祖母と犬の散歩をしていた時に立ち寄ったのが始まりだった。

幼かった私は、鳥居を潜った瞬間にはもう元の世界に戻れないんじゃないかと思っていて怖くて泣いていた。

泣いている私を見かねた、当時元気だった祖母が優しい声で


「神様にちゃんとお祈りすれば大丈夫よ」


と教えてくれた。


祖母の声を聞いた途端、安心してひたすらお祈りをした。


そこから不思議と、この鳥居を潜った先の世界が心地良く感じて。

別世界へ隔離されたような、このふわっとした瞬間が堪らず好きになった。


何かあったら事ある事にこの神社にお参りをする。


大好きなペットが亡くなった時。


大好きな祖母が亡くなった時。


学校で嫌なことがあった時。


どうしても1人になりたくなった時。



あまり人が立ち寄らないこの神社は、まるで私だけの世界な気がして


悲しいような、嬉しいような、優越感のような


とにかく色んな感情が湧き出て、最後は全部空っぽになってから元の世界に戻る。


そして今日も私は、この神社の鳥居を潜り  


私だけの世界へと旅するのであった。


ふと鳥居を潜ったその瞬間


背後から美しい鈴の音が鳴り響き


私の意識は深い深い闇へと堕ちていったのだった。


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