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さよならはしたくない  作者: 西埜水彩
たこしょうかい そのに
7/12

梶井小那愛について 3

「見て、雑誌に載っているの、星本(ほしもと)先輩だよ」


「いーな。雑誌のモデルなんてうらやましい」


 雑誌を見ながら、クラスメイトが騒いでる。


 わたしはメイクをするよりもドリブルをしたいほど、バスケットボールが好き。


 そこで雑誌を見てメイクやファッションにこるよりも、体育館でバスケットボールをしたい。


陽里花(ひりか)ちゃん、一緒に行こう」


「いいですよ」


 体育館の近くで、波野(なみの)先輩と出会う。


 波野先輩は同じバスケットボール部。そこで一緒に行動することが多い。


「そういえば最近見学している子がいるよね。確か夏保くんの友達」


梶井(かじい)先輩でしょ」


 メイクバッチリでかわいらしい。三島(みしま)先輩の友達だって話だけど、バスケットボールに興味があるようには見えない。


「そうそう。梶井さん。梶井さんってめちゃめちゃかわいいよね。モデルをしている、星本さんよりもかわいい」


「それてって梶井先輩のことを波野先輩は好きってことですか?」


 それは嫌だな。


 波野先輩が梶井先輩と付き合う。そうしたらこうやって気軽に波野先輩とおしゃべりできなくなりそう。


「それはないって、だって梶井さんはバスケットボールしなさそうだし。もし俺彼女ができたら、一緒にバスケットボールができる人がいい」


「それはどうでしょう。梶井先輩はバスケットボールが好きかもしれませんよ?」


 確かにメイクバッチリでかわいいというイメージが強い梶井先輩だけど、バスケットボールを全くしないはずではないはず。


 むしろバスケットボールをはじめたらメイクよりもはまってしまうだなんて可能性もある。バスケットボールは楽しいから。


「そうかな? でも俺は梶井さんのことを好きになることだけは絶対にないから」


 なぜそう断言できるのか、わたしには分からない。


 でも波野先輩が梶井先輩と付き合わないことには、ほっとした。


 わたしはきっと梶井先輩よりはかわいくない。だから見た目だけど恋人を選ばれてしまったら、わたし勝ち目ないじゃん。


 バスケットボール第一のわたしにも、勝ち目があると信じたい。



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