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放浪者-19 『悪魔公と吸血姫の奈落めぐり』

「だぁー、しつけ―!」


「はいよ!風になって!ブ〇ズアイ!」


「お前は気楽でいいな!クソマスター!」


「ほら、サライを歌ってあげるから、頑張って!!」


「24時間走れってか!?」


現在、狼男のような体躯に耳、と尻尾を生やした俺は、主人となった美由紀を背負いながら猛然と泥沼の上を逃走していた。

地面はヘドロのような色に変色している底無しの沼になっており、称号『ニコラ・テスラ』の力で作り出した『反重力ブーツ』が無ければ沼に飲まれて確実に詰んでいたことだろう。


そんな底無し沼の上を俺は、逃走している。

その理由は、


「「「「「「「「「「「「シャァアア!!」」」」」」」」」」」」


300体近い鮫のような魔物たちとの鬼ごっこを繰り広げているからである。


眷属となることで新たな種族『悪魔公』に進化を果たした俺は、その新たな肉体に感動し、ハイテンションで谷底の攻略に乗り出した。

攻略に動き出したあと、十階層ほどは順調に降りることが出来た。

巧の装備や技量が充実し、かつ熟練してきたからというのもあるが、美由紀の剣技と魔法スキルが凄まじい活躍を見せたというのも大きな要因だ。

魔法スキルと剣技といった近遠両方こなせるオールラウンダーである魔法剣士になった美由紀が加わることで、戦力が倍増し、フロアボスであるボスを難なく屠ってきたからである。


ただ、元々剣士であったからなのか、それとも高度な再生能力を持つ吸血鬼になった影響からなのか、美由紀は回復系や結界系の魔法はあまり得意ではないらしい。


ちなみに、今の俺のステータスは、以下のようになっている。


固体名 犬井巧

種族 悪魔公・ガルムフォルム LV1

魔石ランク R-

残機3/3

職業 バトルクラフトマン


ステータス

 HP:100000/100000(UP)

 MP:100000/100000(UP)

 ST:100000/100000(DAWN)

 物理攻撃値:70000(UP)

 物理防御値:51000(UP)

 魔法攻撃値:70000(UP)

 魔法防御値:51000(UP)

 敏捷値:300000(UP)


スキル

 『自動高速修復』『自動高速魔力回復』『魔石消費』『パラライズ(大) )』『ポイズン(大)』『スリープ(大)』『世界眼』『上級斧術』『上級剣術』『上級ハンマー術』『上級ナイフ術』『上級槍術』『精神統一』『上級狙撃術』『上級弓術』『上級盾術』『サーチ』『マッピング』『次元収納』『錬金』『夜目』『遠視』『痛覚無効化』 『サライ』『状態異常無効』『無尽蔵』『霊眼』『毒薬合成』『雷鳴魔術 (上級)』『斧聖術』『剣聖術』『ハンマー聖術』『ナイフ聖術』『槍聖術』『狙撃聖術』『弓聖術』『盾聖術』『上級鎌術』『鎌聖術』『上級騎乗術』『騎乗聖術』『上級棍棒術』『棍棒聖術』『上級棒術』『棒聖術』『上級回避術』『剣神術』『槍神術』『フォルム・チェンジ』『換装』『肉体換装(NEW)』『セルイーター(NEW)』


称号

『武蔵野弁慶』『グレゴリー・ラスプーチン』『アドルフ・ヒトラー』『ネロ・クラウディウス』『呂布奉先』『ニコラ・テスラ』『フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ』『石井四郎』


スタミナが無限から有限になってしまったが、それを差し引いてもいいステータスになったと思えるものになっていた。

というか、人間だった頃の俺とは雲泥の差で、魔王なんか小指一本で弾き飛ばせるのではないだろうか。


そんな最強タッグで俺たちが魔物から逃げ回っている理由は、降り立った現在の階層にあった。

まず見えたのは底が見えず、浸かったら何処までも沈んでいく底無しの沼だった。空気が淀んでおり、気分を沈ませていた。

それだけでも最悪なのに・・・・・


「あー!クソ!ガトリングガンが使えたら、楽勝なのに!!」


「沼に引火性がある以上、それは却下よ!!」


横の沼から飛び出してきた鮫を美由紀が一刀で切り伏せる。

そう。このフロアの地面を覆っている沼は、『タールマン』という鉱石が液状に溶解したものだった。

『タールマン』という鉱石は、融解温度は摂氏30度という低温で、簡単に液体になり摂氏100度で発火する。そしてその熱は摂氏3000度に達する。

これだけでも厄介なのに、表面から可燃性のガスを常に放出する特性を持っていた。


「銃火器は勿論、電気を使うチェンソーもアウトって、無理ゲー過ぎんだろ」


「近代武器のまさかの弱点ってやつよね」


「火気厳禁、今後の課題だな」


こうして主要武器のほぼすべて奪われた俺と、自由に移動できない魔法剣士の美由紀というコンビが出来上がった。

結果、本来なら簡単にあしらえる雑魚モンスターの大群にも逃げるしかなかったということだ。


「というわけで、無用な戦闘は避けてさっさと下層へと続く扉を探すわよ!!」


この後、俺たちは3時間の鬼ごっこに興じながら、沼フロアを彷徨い続けた。

幸い、このフロアにはフロアボスは存在しなかった。


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― 新着の感想 ―
あらすじから勇者PTが負けてそのまま魔王に蹂躙される世界が描かれるバットエンドストーリーかと思ったら現在はPT壊滅してから人間の使命が失われて欲望によって動きだす人々の裏切りが主力になってて面白い …
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