放浪者-7 『腐っても称号』
初めてのボス戦です。
楽しんでくれると幸いです。
迫りくる黄金の騎士2体の突きを足裏に内蔵したウォータージェット躱しつつ、スキル『世界眼』を発動する。
固体名 なし
種族 ナイト・ホーネットLV90
魔石ランク:A+
ステータス
HP:6590/7000
MP:4000/4000
ST:9000/10000
物理攻撃値:6000
物理防御値:7000
魔法攻撃値:2000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『上級槍術』『槍聖術』
固体名 なし
種族 ナイト・ホーネットLV90
魔石ランク:A+
ステータス
HP:6890/7000
MP:4000/4000
ST:9000/10000
物理攻撃値:6000
物理防御値:7000
魔法攻撃値:2000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『上級槍術』『槍聖術』
固体名 なし
種族 ナイト・ホーネットLV90
魔石ランク:A+
ステータス
HP:6790/7000
MP:4000/4000
ST:9000/10000
物理攻撃値:6000
物理防御値:7000
魔法攻撃値:2000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『上級槍術』『槍聖術』
固体名 なし
種族 ナイト・ホーネットLV90
魔石ランク:A+
ステータス
HP:6890/7000
MP:4000/4000
ST:9000/10000
物理攻撃値:6000
魔法攻撃値:8000
物理防御値:7000
魔法攻撃値:2000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『上級槍術』『槍聖術』
はい。チート
1体だけでも反則級の強さなのに、それが4体同時とかやってらんねー。
クソゲーもいい所じゃん。
そんなチート騎士に守られている女王は、せめて弱くあってくれ。
俺はそんな願いを込めなら、ステータスを確認するが・・・・
固体名 『アレクシア』
種族 ホーネット・クイーンLV100
魔石ランク:S-
ステータス
HP:10000/10000
MP:4000/9000
ST:9000/9000
物理攻撃値:1000
物理防御値:8000
魔法攻撃値:15000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『毒物合成』『毒魔法(上級)』『HP自動回復』『MP自動回復』『閃撃の邪眼』『鱗粉』『上級狙撃術』『産卵』『回復魔法(上級)』『指揮術(上級)』
はい。撤収!!
勝てる気がしねー。
ゲームだったら、クレームものだぞ。
騎士だけでもチート級なのに、其処にHP,MP自動回復付きのボスキャラなんて勝てるわけがないから。
俺が慌てて逃走を図るが・・・・
「くっ」
俺の退路を防ぐように、普通の蜂たちが取り囲む。
今迄倒してきた蜂たちにはチームワーク力に俺は、騎士と蜂に後方で守られている女王『アレクシア』を一瞥する。
「お前が持つ『指揮術(上級)』の力という訳ですか。女王様」
俺の悪態に対して微笑んだアレクシアが指スナップを鳴らすと、毒々しい魔法陣が出現し、そこから5本の槍が射出される。
「巣を壊されたからって、D+の雑魚魔物にマジ過ぎませんか?」
レベル差50以上の格上モンスターたちが完璧なチームワークで襲ってくる。
悪夢以外の何物でもない。
俺は、ウォーター・ジェットで騎士たちの攻撃を辛うじて避ける。
ウォーター・ジェットを使っても、俺の敏捷値は11000、騎士の敏捷値から2000以上の差があり、紙一重で避けるのが精一杯だ。
しかもMPが尽きれば、ウォーター・ジェットはしばらく使用不可になる。
どうする?考えろ。
俺は脳なんか入っていない人形の頭蓋で必死に考えながら、刻一刻と減り続けMPと麻痺水の残量を確認する。
『麻痺耐性』がないから、噴出した麻痺毒が効かないかワンチャン期待したが、望みが薄そうだ。
MPも半分を切った。
一かバチか攻撃してみるか
そんな考えが過った俺の視界に、称号蘭に入っていた『アドルフ・ヒトラー』の文字が写る。
そう言えば、進化の過程にしか使っていなかった称号。
死蔵スキル・・・もとい死蔵称号。
効果は確か『すべての攻撃に精神作用の効果が付与することができる』だったか。
称号はスキルと違い、使い続けても効果が上がるわけではなかった。
微量とはいえ無駄にMPを消費するのはよくないことから、今まで死蔵していたが・・・・
「毒無効の相手でも精神付与は、無効化にはできないはず!!」
頼むぜ。人類史上最悪の独裁者様!!
人類史上最悪の独裁者に祈りを捧げつつ、俺は精神付与させたウォーター・カッターを迫ってきた騎士の胸部に向かって発射する。
騎士の腹部が撃ち抜かれるが、流石、物理防御8000のチートモンスター。
この程度では、停まらない。
此処までか、万策尽きたと諦めかけたその時—————
攻撃を受けた騎士の体が反転し、俺に攻撃しようとしていたもう一人の騎士の胸部を槍で貫いた。
突然の裏切りに騎士も対応できなかった。
魔石を撃ち抜かれて絶命する。
<固体名・犬井巧のレベルが47になりました>
<固体名・犬井巧のレベルが48になりました>
「一体、何が・・・・」
予期せぬレベルアップ。
だが、今の俺にはどうでもよかった。
俺は、慌ててスキル『世界眼』で味方を攻撃した騎士のステータスを確認する。
固体名 なし
種族 ナイト・ホーネットLV90
魔石ランク:A+
ステータス
HP:4890/7000
MP:4000/4000
ST:5000/10000
物理攻撃値:6000
魔法攻撃値:8000
物理防御値:7000
魔法攻撃値:2000
魔法防御値:8000
敏捷値:13000
状態異常:『洗脳(強)』
スキル
『夜目』『飛行』『ポイズン(強)』『毒無効』『上級槍術』『槍聖術』
状態異常:『洗脳(強)』?
始めてみる状態異常に俺は、その単語を『世界眼』で確認する。
『洗脳(強)』
強力な精神攻撃を受けた際、稀に発動する状態異常。
精神攻撃を行った相手の支配下に入る。
制限時間はなく、かかったが最後、殺す以外解呪は不能。
流石、世紀末最恐の独裁者、アドルフ・ヒトラー!!
能力が、エグすぎるぜ!!
予期せぬぶっ壊れかつ恐ろしい性能に歓喜した俺は、未だに後方で呆けている女王・アレクシアに精神付与されたウォーター・カッターを放った。
活路を見出した巧、次回決着です。