登場人物紹介
タイトルの「すべて滅びた恋のさせるところ」は、江戸川乱歩『孤島の鬼』の一節をお借りしました。
第1部分は「登場人物紹介」です
小説は第2部分から始まります
「すべて滅びた恋のさせるところ」登場人物
六室崇
26歳。大学卒業後コンサル会社に就職したがマニュアルの文章を読むのがあまりにも苦痛でドロップアウト。下請けでウェブの文章を書いている。小説と音楽は好き。自分の脳をだまして曇り空を青空に見せるのが唯一の特技。もともとは加藤崇だったが、両親の離婚により六室姓を名乗るようになる。
祝園玉青
崇の高校の同級生。HR2株式会社営業企画室勤務。仕事は演技と割り切り想定通りの人生を生きている。隙あれば交渉する。HR2の上場前に入社し、上場益を享受して買ったポルシェ911カレラが愛車。崇が母の残した謎の言葉をただ一人打ち明けた相手。
六室ウテナ
崇の母。崇が高校2年の時に加藤史郎と離婚し、その6か月後の6月6日に急死。「透き通った不死身の男を見たらついていけ」と謎の言葉を残す。
加藤史郎
崇の父。ウテナの記憶がどんどん薄れていく。
和田辰巳
HR2株式会社の創業者でCEO。HR2の上場時に30億円の現金を手にした。崇の前に透き通った顔で現れる。
湯之原至
HR2株式会社CFO。創業メンバーの一人。玉青によれば、和田が亡くなったら間違いなく社長になる男。
清滝浄一郎
HR2株式会社CTO。有名なホワイトハッカーで、ウェブアプリケーションなら作れないものはない。唯一書けなかったプログラムが日本の防衛システム。玉青に頼まれて、和田のスマホとパソコンをハッキングする。
篠宮美雪
いかにも男受けしそうな証券会社の営業担当。170センチの長身でピンヒールを履く。20代にも30代にも40代にも見える。異形の女
ソギハラマリコ
轆轤寺に住む賽のもの。荼枳尼。双子の姉、ヨシコがいる。ふたりあわせてヨリマシ(憑人)のアナグラム。六室ウテナと取引をして、崇の実の父親の心臓を食べた。
カルラ
轆轤寺でマリコに仕える賽のもの。鳥のような顔を持ち、宙を浮く。思考停止したいときは頭部を外す。簡単にお金を巻き上げられそうな人間を見つける才能がある。
マゴラ
轆轤寺に住む賽のもの。五つの目を持つが盲目。琵琶のようなエレクトリックギターを大音量で鳴らす。
登場人物によって語られる実在の人物
二条天皇
蝉丸
小野篁
菅原道真
空海
行尊
崇徳天皇
皇嘉門院別当
後鳥羽上皇
白河法皇
源頼政
静御前
ミゲル・デ・セルバンテス
夏目漱石
ホルヘ・ルイス・ボルヘス
ジミ・ヘンドリックス
スティーブ・ジョブズ
ミック・ロンソン
ミック・テイラー
ジェイ・マスシス