推しに転生!
最後までおつきあい頂けると嬉しいです。
(うそ…これ…なに?どういうこと?私…転生したの?しかも…私…悪役令嬢!!!!????)
私は日本の高校生だった。陰キャの…目立たない…まさにモブ中のモブ。
初めて友達の家でさせてもらった乙ゲー。そこで私は恋に落ちた…悪役令嬢に。
ヒロインとか王太子とか…どーでも良かった。
モブな私は一瞬で悪役令嬢に心を奪われた。
その気持ち良いまでの性格の悪さ。
これでもかと繰り返す嫌がらせ。
そして彼女らは処刑される。
なんと美しい…刹那の令嬢
私はどうやら死んだらしい。
車のクラクションが聞こえた気がした。
初めて手に入れた乙ゲー『溺愛ハーレム学園』の悪役令嬢に出会える喜びに胸をいっぱいにさせながら帰宅途中だった。
そして、今、この顔、このドレス。これは…まさにその『溺愛ハーレム学園』の悪役令嬢、リレイナ・ツェルマール!
内容ははっきり知らない。友人の紗千に薦められたこと、そして何よりリレイナの美しさに私はこのゲームを選んだのだ。
王太子の婚約者でありながらヒロインをイジメたおしお決まりの処刑へ…。
ベタすぎるほどベタな悪役令嬢。
というあらすじだったはず。
(うれしい!!!リレイナだよね?!私、本物の悪役令嬢だーーー!しかも美しすぎるんですけどぉ!!)
(処刑?なんぼのもんじゃいっ!それでこそ悪役令嬢の生きる道!見事に散ってやろうじゃないの!)
(でもさ、でもさ、その前にちょっとだけ悪役令嬢を堪能したい!堪能させてお願い!!)
(そして…私はドレスを着てるし、ここは舞踏会場…これは…もしや噂に聞く…婚約破棄イベント?!
舞踏会で王太子にこっぴどくフラレるやつだよね。これぞ悪役令嬢の証!)
(たしか婚約破棄されたあと、ヒロインと王太子の命を狙って処刑だったはず…
ってことは命さえ狙わなければ、当分悪役令嬢でいられるかも?!オケオケ!)
(さぁ!行くわよ!婚約破棄イベント!!
やっば!ワクワクしちゃう。)
彼女は意気揚々と会場へ向かった。