「最近、彼の様子が変わった気がする」①
20××/××/07
俺は、「scp財団」という所で職員として勤務しているものだが、今日は俺の話じゃなくて、俺の同僚(「彼」と呼ぶことにしておこう)について話していこうと思う。
彼は、俺と同じくらいに財団に就職した職員だ。同じミーム系の部署に所属ということで、それなりに仲良くしている奴だ。そして、俺よりも少し早くBクラス職員になった。本人は実感が湧かないといっていたのをなんとなく覚えている。優秀な奴だったし、俺は当然だなと、その時思った。
俺が、彼の変化を感じたのは、彼がSCPの観察実験を終えて少ししたくらいの時かな。ニヤニヤが増えたような気がするんだ。いったい何を考えているんだと思いながら仕事をした覚えがある。そして、ふらっとどこかに出かけることが多くなっているようだった。ちなみに、俺は彼から観察実験については何も聞いていないが、そこから本当に地味にだが、彼に何か「変化」が起こったんじゃないかと推察している。「ミーム」にでも侵されたのか?彼は。明日にでも、彼を尾行してみようか。
翌日
彼が動き始めた。俺は昨日決めた通り彼の尾行をすることにした。彼の変化した原因を探りに行くとは言え、俺自身何が待ち受けているのかワクワクしていた。scp関連なのは大体予想はつく。果たして、彼はどんなscpに侵されてしまったのだろうか…。
そんなことを考えながら尾行を続けていると彼はなんの変哲もないコンテナの前で立ち止まった。「また実験関連か」と思っていたが、様子がおかしい。おもむろに深呼吸を始めたのだ。確かに、実際にscpと会うとなると緊張して深呼吸もしたくなるものだが、深呼吸を終えた彼は、笑顔だった。そして彼は、コンテナの中へと入っていった。彼が入っていったあとコンテナをよく見てみると、そこにはコンテナに似つかわしくない扉が一つあった。「どうしてこんなに立派な扉が」と思い、近づいてみた。そして、その扉には一つ小さな看板がかかっていた。
「ねこのレストラン」
続く