scrum28『きらやかに!天角学園文化祭!⑨』
「おっしゃゲットおおおおお!」
「どうだ時破田!俺の圧勝だぜ!」
「おお…すごいね…」
「…そうかそうか…」
「どしたのクレナイ?」
「『自己完結』とは戦ったことなかったからさ」
「はっきり言って全然わからかったけど」
「共存できそうでよかった」
「!…そうだね!」
ー3年3組異常身体五感能力クラスー
生徒会長によって矯正済み
「ここは入れないのか…」
ー3年4組異能力者クラスー
生徒会長によって是正済み
〔体育館〕
ああロミオ!
貴方はどうしてロミオなの!
貴方がモンタギュー家のロミオでなければ…
私たちを遮る物は何も無いというのに!
「…素晴らしい」
「シェイクスピアより素晴らしい」
「紅さ、シェイクスピアよく言うけどさ」
「シェイクスピアになんか恨みでもあんの?」
「あとロミジュリはシェイクスピアだから」
「えっマジで?」
「さすがだわシェイクスピア」
「えまじかりける」
ーーー3年5組封印クラス
生徒会長によって改正済み
現在は、ー全能級能力者クラスー
「話をききたい。」
「なんだ?なんでも言ってみな後輩くん」
「こうして曲芸の舞台裏に来たからには」
「相当重要な質問なんだろ?」
「はい」
「ですが聞きたいことはたったの一つです」
「生徒会長の強さかな?」
「…よくお分かりで…」
「君のことは知ってるよクリムゾンだろ?」
「住む街の犯罪発生率を上げる男だっけ?」
「やめとけよ」
「会長は悪い人じゃないよ」
「…俺は…」
「正義のせいで悪になった人達を知ってます」
「どんなに正しい人でも」
「万が一のことがありえます」
「…仕方ないな」
「でも…助けてもらった恩があるからな」
「詳しくは言わない」
「ただこれだけ教えよう」
「あの生徒会長は」
「僕たち封印クラスとの戦いを」
「マイナス5秒で終わらせた」
「しかも氣や魔力の反応を一切させず」
「⁉︎」
「『達成使い』ってことですか…⁉︎」
「そんなの僕にはわからん」
「でも…」
「『いざ』戦うとなったら負けだ」
「…はぁ…」
「おっと、僕の出番だ」
「じゃ、薙紫君、楽しんでいってね!」
「はい…」
「…」
マゼンタ・エモーション!
あの人は嘘をついてなかったし、
脅されてもなかった。
「…どうやら」
「敵対することはなさそうだな」
文化祭2日目
「ねえリリー、どこから回ろうか」
「そりゃあれでしょ」
「我らが副部長の…」
「お化け屋敷からでしょ!」
ー1年1組凶悪犯罪者クラスー
(人助け部によって更生済み)
「2名様ですね」
「それでは、ようこそ死後の世界へ…」