scrum22『killaやかに!天角学園文化祭!③』
「もしかしてあなた達」
「本気出せば勝てるとか思ってません?」
「ありゃダメですよ」
「去年文化祭できた3組は2年だけでしたが」
「いくら募金されたと思います?」
「…まさか10万越えとか…⁉︎」
「一億です」
「…え、無理じゃん」
ーーお前は絶対勝てる勝負を挑んで楽しいか?
いいえ。
「でも一回ぐらい勝っときたいじゃないですか」
※文化祭には健全な生徒のみが参加します。
※よって売上以外のバトルは起こりません。
ーーーー
「んー…」
「ここどーするよ」
「どうしようもねえなあ」
「…いや、それ俺できるかも…」
「マジで⁉︎」
「衣装できたー?」
「今から買い出し行くけどなんかいる?」
「ガムテ!」
そういえば…
放課後までクラスにいるのは初めてだ。
いや当然か。
…今回人助け部の活動は無さそうだ。
何故なら、部活ステージで何もできないから。
俺はともかくあいつらは変な育ち方をしている。
だからなんにも知らないしできない。
音楽も無理、
演劇も無理、
曲芸も無理、
だから今回は休むことにした。
まあ、いいだろう。
創設以来ぶっ続けで活動していたからな。
「おい薙紫お前手ぇ止まってんよ…」
「ごめん明石…」
「…にしてもお化け屋敷か…」
「一般人になったみんなにはぴったりだな」
「ほら能力者だと倒せてしまえるからさ」
「そういうのいいから」
「働けって」
「ごめん佐谷…」
ーーー
こうして、文化祭準備は進む。
ーーー
5組にて
「あー暇暇」
「暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇」
「ねー心裏ちゃん」
「『マッドマッタル』の5巻ある?」
「はいはーい」
「…」
「暇暇暇暇だなぁ」
「ねえみんな、文化祭しようよ!」
「興味ねえな」
「…」
「あー自分はいいわ」
「右に同じ」
「きゅっきゅいー」
「乗り気なのはお前だけかい?」
「ハリネズミちゃん」
「きゅっきゅいきゅい」
「そうかい乗り気じゃないのかい」
「ねー心裏ちゃーん」
「ドラムとかギターとかない?」
「てか持ってきてよテレポートで」
「ダメだよ」
「理事長先生との約束忘れたの?」
「…部活時間は完全に自由にする代わりに部活時間外は絶対に能力を使わない…」
「そうだよ」
「…っあーあ…」
「暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇」
ーーーーー
2組、元連続殺人犯現メイド喫茶クラス。
「…さあ…」
「早くオムライスの作り方覚えろお前らー!」
「ざん!(林道君、焦っても仕方ないよ)」
「僕様はもう覚えた」
「…というわけで服は用意したよ…」
「…当日女子はよろしくね…」