scrum3『燃え上がれ!天角学園体育祭!③』
「頼もう!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「「「「⁉︎」」」」
薙紫紅は、1年3組に来ていた。
何故なら、
1、2組の生徒達にスカウトを断られたから。
「こんにちは!俺は薙紫紅と言う!」
「本日は部活の勧誘に来た!」
3組担任はまさかの美樹巴である。
「おい、何してんだ?」
「朝の会の邪魔すんなや」
「すみません。うちの部活のやり方なんです」
「顧問だけどそんなん初めて聞いたぞ」
「みなさん!みなさんの中に!」
「人助け部に入りたいという人はいませんか!」
シーン…
「悪いが薙紫君、君は何か勘違いしてるよ」
「!」
「あんた…クラス委員長の」
「烏丸 憂だ」
「からすまるうれいさんだな」
「勘違いとはどういうことだ?」
「…」
「調子に乗るな」
「!」
「…ということだ」
「…我ら3組の生徒は…」
「1組の生徒のようにいきがったり」
「2組の生徒のように根性を腐らせたりしない」
「我らは誇り高いんだ」
「…」
「そしてそれはお前達も一緒だよ」
「人助け」
「そんなことを言って、結局やってることは…」
「獣と同じだ」
「よってお前達獣に協力する人間はいないよ」
「…へえ」
聞いてはいたが異常なプライドの高さだな
「あんた、もっと賢い人かと思ってたよ」
「なんていうか…クラス会議では知性的だった」
「それはどうも」
「でも」
「簡単なことに気づかないんだな」
「賢い人に」
「正しい人に」
「なれれば満足か?」
「プライドが保てれば安心か?」
「ああ」
「なんだ?貴様は正しさを否定する気か?」
『違う』
『お前を否定する気だ』
「!」
「所詮お前らにわかることではない…」
「けど、最低な人間代表として言っておくと」
「もしあらゆる知性が吹き飛んでも」
「もしあらゆる正しさを失っても」
「あいつらには残る物がある」
「なんだ」
「欲望というやつだよ」
「人は欲望を叶える為に生まれてくるんだ」
「そういう意味で…」
「あいつらはお前より優れている」
「生物としてな」
「笑わせてくれる」
「罪を犯す人間の方が欲望に忠実だから良い?」
「馬鹿じゃないのか?お前は」
「何を言ってる」
「そこまでわかっててなんで理解して紅んだ?」
クリムゾンの混同感情。
「犯罪?結構」
「殺人?結構」
「迷惑をかけて何が悪い」
「殺して何が悪い」
「だって人間は70億人もいるじゃねえか」
「…⁉︎」
「1組には葛藤があった」
「2組には信仰と信条があった」
「お前らにあるのって…薄っぺらい誇り?埃?」
「貴様…愚弄するか!」
「いいやgrowする!」




