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thinking30『アスキング・ブランカーと惑い纏い⑧』

「弾丸くらい…」


 火炎壁!


「…ははっ」

「見事にかかってくれたな!」


「…?」


 彼は、後ろをチョイチョイっと指差した。

 近藤いつみが振り向くとそこには、


 弾丸があった。


「⁉︎」


 ザシュッ‼︎

 と、眉間に命中したのはこのすぐあとの事だ。


「大抵はこれで倒せるんだ」

「お前も例外じゃなかったな」

「僕様の心配はとても無駄だったみたい…」



「『こすずるく殺す』は完全なる戦闘用」



「しかし僕様は生身の人間」

「そちらはドラゴンの技を使えるようだ」

「戦闘用を使っても勝てない」


「だから僕様はもう一つの殺人術を使った」

「『ブレて殺す』」


「戦闘から逃れる為の術だ」


「聞いた話によると…」

「お前の実力は異能力者程度だっけか?」


「それならば『許容範囲』だ」

「立て。まだ勝負は終わらんぞ?」


「…バレてたか…」


「人体発火現象とドラゴンを合わせたな?」

「ええ、正解です」

「…では僕様が名付けてやろう」

「『竜戦士モード』というのはどうだ?」

「いいです…ね!」


 火炎剣!


「うおおおおお、でやぁああああ‼︎」

「『ブレろ』」

「⁉︎」

 じゅ、重心が…!


 どたっ


「…??」

「どういうことですか…これは…!」


「『ブレて殺す』の許容範囲だと言っただろ」

「そんなアホみたいな突進が通用すると思うか?」

「…なら!」


 火炎追尾球!


「だから」


 火炎は軌道を大きく変え、天井を貫く!


「そ、そんな⁉︎」

「『許容範囲』と言ってるだろうが」

「〜ッ‼︎」

「それならもう…容赦はしない!」


 火炎炸裂弾‼︎


「『こすずるく殺す』」


 炸裂弾が完成する前に、

 上から近藤いつみを複数の弾丸が貫く!


「⁉︎」

「っがああああああああああ‼︎」

「ああ…ぐ…」


「…あまり」

「『アスクブランク』を舐めない方が良い」

「僕様や林道、残りの3人に関しては『本物』だ」


「所詮『正義に戻りたい』なんて奴は…」

「悪を滅ぼすことしか考えない」

「【僕様達は違う、何も考えない。】」


「…何を…言ってるのですか…」

「まるで…世界をわかりきったみたいに!」

「わかる?わかるわけがないだろう」


「所詮僕様達は殺人鬼、屑なんだから」

「所詮僕様達なんかにわかることなんて無い」

「だってわかられることが無い」


「でもお前はどうだ?」

「『正義に理解された』ろう?」

「それがお前の弱さなんだよ」


「はっきり言おう」




「正義の味方は正義の味方に過ぎないんだよ」


「【僕様達は違う、何者でもない。】」

「【故に、何者にもなれる。】」


「お前なんかに勝てるわけがないだろう」

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