thinking25『アスキング・ブランカーと惑い纏い③』
「洋風ね」
「ですね…そして」
「つい最近まで使われていた形跡もあります」
「朝食かしら?まだ冷めてないわね」
ー5/15(月)、部活動開始!ー
「…ところでその殺人術、なんて名付けたの?」
「いやまあシンプルに…」
「【生物使役】です」
「いいわね」
「恩人の遺産が呪いってのは悲しい事だったけど」
「ちゃんと物にすればかっこいいじゃない」
「はい、ありがとうございます」
「…でさ、聞きたいことはもう一つあるのよ」
「はい?」
「殺人術ってさ」
「人を殺すための術?」
「人を殺せる術?」
「殺すためですね」
「じゃあ、使ってきたら殺しにかかって来てる?」
「ですね」
「手加減は出来ないので」
「…じゃあさ」
「バリエーションってどれくらいあるの?」
「バリエーションは無限ですが…」
「基本的に何かを武器にして殺します」
「私なら『ファザー・エルシスの炎』」
「桜原棘さんなら『メス』」
「といった具合で」
「もちろん例外はありますが」
「…でもそれだとあんまり能力と変わんないね」
「と、思うでしょう?」
「違うの?」
「『能力』は『自分』です」
「でも、『殺人術』は『自分じゃありません』」
「心が自分に無いんです」
「所詮道具に過ぎない物を『自分』とするんです」
「弱いんですよ」
「…でも」
「自己完結のアスクブランクについては別です」
「『勘違い』は彼らを強くします」
「へえ…」
「じゃ、そっちは任せるわね」
「は、はい、わかりました…」
「…ん?そっち?」
「あたしは『封印能力者』を叩く」
「あれはリリーと同じ魔法の氣よ」
「悪いけどそっちは手助けできそうにないから」
「頑張ってね」
「は、はい…」
「ま、そんなに卑屈になることないわよ」
「あたしが稽古つけたんだから、心配なさんな!」
「は、はい!」
と、その時。
「正しい」
「「!」」
「誰⁉︎」
「敵でしょうか⁉︎」
「正しいと思います」
「何故なら、格上同士で戦わないと、」
「兵力が互いに削れやすくなるからです。」
「正しい」
「おはよう時破田心裏」
「俺は林道栄徹」
「『封印能力し『じゃあね後は頑張って‼︎』
【テレポーテーション】‼︎
「!」
時破田心裏は一瞬で、
林道栄徹を連れてどこかにテレポートする‼︎
「と、時破田さん…」
あの早さ!さすが封印能力者ってとこですか!
「そ、そうだ…ここからは孤軍奮闘…」
「しっかりしなきゃ!」
「いくよ!炎龍ファザー・エルシス!」
近藤いつみは火炎を纏う!!!