表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/196

thinking23『アスキング・ブランカーと惑い纏い①』

 と、あたしは本気でそう思っていた。


 しかし、殺人鬼というのは人を殺せるだけあって、

 やはり一筋縄ではいかなかった。


 ーーーーーーーーーーーーーーー

 askingbrankers feat teleportation

 ーーーーーーーーーーーーーーー


 1年2組連続殺人犯クラスは全員で41人

 ここから、

 リリーに殺人術を消してもらったのが10人

 天角学園にいるクラン・ルージングの末裔が18人

 いつみちゃん

 を抜くと、

 残り12人の連続殺人犯がいることになる。


 でも、ひょっとしたら纏めて済むかもしれない。

 能力者とは違って、

 皆やることは統一されているから、

 結構ジャック団の様に徒党を組んでたりする。


 …これは恐らくだけど、

 いつみちゃんはどこの徒党にも属していないから、

 人助け部のコミュニティに入ってきたのだと思う。

 急いで。


 このへんのことはあまり聞かなかったけど…


 いつみちゃんは多分、

 あたしを利用する気だ。


「時破田さん」


 ほぅら

 声が全然違うし


「えっと…」

「あたしに用?」


「はい」

「お願いがあってきました」

「…お願い」

「はい。単刀直入に言うと…」


「手伝ってほしいのです」

「何を」

「殺しを」

「断る」


「…やはりそうきますか…」

「あたりまえじゃん」

「殺しを手伝ってほしいんです〜って」

「真剣な声で言えばあたしが付いて行くとでも?」

「いいえ、思ってませんでした」


「…なら最悪…殺しでなくてもいいのです…」

「こいつらを…」


 そういうと近藤いつみは、

 12枚の紙を見せた。


「どこかの闇へ葬っていただけないでしょうか」

「ちょっと落ち着きなよ」



「…」


「…はあ…」

「何があったの?話してみな?」

「…話すと長くなります…」




 ーーーーーーーーーー


 時破田さんは、

 この世にいてはいけない人っていると思います?


 思わないわ

 だって、どんな人だろうが人間だもん

 まあ紅なら真逆のことを言いそうだけど


 …と、思いますよね

 でも実はいるんです、そういう人達が


 それはあなたが勝手に思ってるだけじゃない?

 …まあいいわ一応聞いておきましょう


 どういう人達?


 私達裏世界の住人は、

 彼らを『アスク・ブランク』と呼びます

『アスク』は尋ねる、

『ブランク』は空白という意味です


『尋ねない人達』ってこと?


 いえ、どちらかというと、



『尋ねることがない』人達です。



 自己完結で納得して殺人を働く人達ってことね


 はい。彼らの心は本当に空白なのです


「で、助けようがないから葬ると」

「はい」

「…」

「…わかった」


「少し考えさせて?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ