表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/196

thinking2『みんなみんな、クランの末裔②』

 この教室は上靴を脱いで入らなければならない。

 何故なら床に薄いカーペットが敷いてあるからだ。

 そして2つの机がある。

 仮眠するためのベッドやコンピューター、

 終いにはドリンクバーまである。

(教室の奥の方には何故か畳やおぜんがある)


 まさに部長リリー・シエルにとっての理想の空間。


「うん…」

「うんうんうんうんうんうん!!!!」

「中々いいじゃないの!」

「…なあリリー」

「何?」

「2つ目の机、随分端に寄せてるけど」

「使わないのか?」

「いいえ!使うわよ!」「何に?」

「それはまだお楽しみ!」

「…ふーん…」


「おうおういいじゃねえかお前ら」

「吹奏楽部室の面影はもうありませんね」

「あたしのスペース残ってた…」


「はいみなさん注目!」

「これが『人助け部』よ!」

「まずはここから!」

「この場所から!」

「この学校をよりよいものにしていきましょーう!」


「「おー!」」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 crimson in Help people club

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リリー・シエルは銀色のポニーテールをひらひらさせ、目的の場所へ向かっていた。


 4/29、土曜日。


 もちろん部活動である。

 今日はあることを調べ上げる為に、


 これまた美樹巴のトラックで、ある大河まで来た。


「おーいリリー、」

「こんなとこに本当にヒントがあんのか?」

「あるよ、あるはずだもん」

「…いや、ないとおかしいんだよ」


「…もっとこうさ、確実性が欲しいんだけど」


 美樹巴がこういうのも仕方ない。

 天角学園は関東のとある離島にあるから、

 ここまで来るのに10時間(体感)は運転しっぱなしだったのだ。


(ちなみに離島なのでその10時間が始まる前までに20分もボートを漕がなければならなかった)


「…で、そろそろ教えてくれてもいいと思うけど」

「ここに何を探しに来たんだよ」


「…仕方ない」

「人助け部だけの秘密にしておきたかったけど…」

「顧問だ馬鹿野郎」


「ジャック・ザ・リッパーって知ってる?」

「知ってるが」

「切り裂きジャックって奴だろ?」

「まさかそいつの墓がこの川にあるとでも?」

「ううん、無い」

「でも、代わりに…」


「切り裂きジャックに憧れた殺人鬼の墓がある」


「…?」


「巨悪に憧れるような奴らは世界中にいる…」

「その中で特に目立つのが『ジャック団』ってとこ」

「完全犯罪を目標にしてるらしいわ」

「ほえ〜」


「で」

「その『ジャック団』の創立者の墓…」

「それがここにある」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ