struggle10『封印クライン⑩』
薙紫紅…いや、あの2人の弱点!
それは青春に対する執着…
くくっ、いい良い!
「わかった」
「やろう。顧問を。」
「!…ありがとうございます」
「書類を貸しな」
翌日、入学式(4/10)の3日後、
4/13日は祝日(木曜日)。
4人目の部員が集まりそうだった。
2人にはポスターを書いてもらっていた。
そしてそこに俺のMINEナンバーを書いておき、
気になった人は連絡して、
という書き込みがしてある。
今日の朝、ある人から連絡が届いた。
名は『シモン・サクリファイス』
学校の名簿では、4組異能力者クラスに入っている。
なんと、幽霊部員になりたいそうだ。
参加したい時だけ来るんだと。
でもそれでも結構だ。
なんにしろこれで部員が4人集まった。
『人助け部』を、始めることができる!
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teleportation=absoluteZero=crimson
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金曜日4/14
「おおっ」
「うおおおおお!」
「ぶ…部室だあああああああああああああ!」
そこは、
以前吹奏楽部があった頃使っていた教室らしい。
吹奏楽部の前は茶道部で、
茶道部の前はダーツ部だったらしい。
「とりあえず、掃除始めるか」
「「おーう!」」
〜清掃中〜
どんっ
「綺麗になったー!」
「やったね」
「…うんうん」
なんか…青春っぽくなってキタァァァァァァァ
「…じゃあ活動内容を部長、どうぞ!」
「あったりまえよ!」
『天角学園を日本一の学校にする!』
「おお!」
「能力者とか犯罪者とか、関係無い!」
「生きてるかぎり、終わりなんてない!」
「ここを、底辺なんかじゃなく…」
「1番進みがいのあるスタートラインにする!」
「そして卒業までにゴールに連れて行く!」
「私達『人助け部』が!」
パチパチパチパチパチパチパチパチ!
こうして、
俺たちの騒がしい青春が幕を開けた!
…そういえばこいつら2人、入学式の日に見た夢に出てきたあいつらに似てるような…
…もしかして正夢だったのかな?
ま、
「いっか」
それを後ろから理事長が見つめる。
〔不思議な奴らだ…〕
〔てっきり暴走するかと思っていたが…〕
〔…少し様子を見ておくか〕
〈天角学園人助け部/終わり〉
おまけ
『達成ファイル』
『達成』は能力を超えた、
人間史上最強の技術である。
①薙紫紅:『マゼンタ・エモーション』
自分に向けられる感情を操る。
精神系で最強。
②キャンディ・ベル:『話術』
誰かと話す時、適切な言葉を使える。
言語系で最強。
リリー
→ユリの花(花言葉は『純潔』)
シエル
→空
リリーシエル
→凛々しい
リリー・シエル
→空の下にある凛々しき純潔の乙女