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ghost81『僕達はダーク・バランス⑲』

 ダークバランスだからじゃない

 私は1人の人間として

 プライドが傷つけられたからじゃない

 ただ単に気に入らないから


 魔法使いらしくない。杖を逆手持ちする。


「ヘジテイト」

 躊躇いを

「ブレイク」

 破壊する

「オリジン」

 私


 もう躊躇って破壊するんじゃない。

 躊躇いを破壊する。

 お前らが本気になったところで!

 私の本気には届かない!

 ヘジテイトブレイクオリジンは…


「攻防両用魔法だ‼︎」

「醜く」「足掻く」



 圧倒的な爆熱。

 旋風に乗った爆発は校舎を破壊し、

 ヘジテイト・B・オリジンをも破壊ーーーーー



 ーーーされなかった。

 吹っ飛ばされたのは夏枷遊華の方だ。

『弱肉強食』は、呆気無く破壊された。

 悲しきかな、これが才能の差である。


「…か。勝った…」

「勝った!!!!私が勝った!!!!」

「…がっ…」


 嘘だろ

 ユーカ、あの流れで負けたのか…⁉︎

 攻撃が出来るのは最初からわかってたけど…

 まさか不健全詠唱が負けるほどの威力とは…

 …でも…脆いな、あれ。


 天変地異


 夏枷遊華を抱えて逃げる。

 ーが。


「逃げるのかよ。」

「お前はここで逃げるのかよ」

「私は本気になったらお前は逃げるのかよ」

「男の癖にとは言わないけど」

「情けないなお前」

「お前も本気で戦えよ!」


「…」

「君にそれを言わせるのが本来の目的だ」

「その時点で僕達の勝ちだよ」

「だからこれは逃げじゃない」


「嘘を吐くな」

「お前だってこんな風に終わりたくないだろ」

「私に勝って説教しろよ」

「勝てよ」


「…」

「君にはわかってほしかった」

「いや、諦めてほしかったのかな…」

「なんの話だよ」

()()()()()()()()()

「!」

「そして僕は成長した」

「これ以上君に敗北経験を積んでほしくない」

「だって君はかつての僕と同じだから」

「平々凡々と同じにしないでほしいなー」

「それに同じ事じゃん」

「はっきり言うからはっきり答えろよ」


「私に更生してほしくないのか?」

「僕じゃ荷が重いんだよ」


「僕なんかは君に勝っちゃいけないんだ」

「僕じゃ駄目なんだ」

「それとも、君は僕に負けたいのか?」

「…負けたい…?」

「勝ちたいよ」

「いや」

「勝つよ」

「…」

「ごめん、訂正する…」

「今の君はユーカにとても似ている」

「わかった」

「僕も本気で戦う」

「…来い!」


 どうせ無理だと思って試さない

 それが僕の最大の悪癖だ

 僕はそれさえ乗り切れば成長できる。

 セルフセンタードを超える魔法を、

 今この瞬間会得してやる!

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