表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
173/196

ghost70『僕達はダーク・バランス⑧』

 彼らには作戦など無い…

 と、思われてそうなダーク・バランス。

 まさか。

 ダーク・バランスは悪者ではなく、

 ただのひねくれ者だ。

 きちんと義務教育は受けている。

 たまたま強い能力者で、

 たまたま両親が犯罪者で、


 たまたまこれ以上無い異常思考なだけ。

 たったそれだけの普通の人間。



「…って感じかな?」

「自己紹介はこれでいっか」


 9月10日。

 決戦の日はゆるくやってきた。

 なんと、

 巫が視聴覚室に乗り込んできた。


「ーっ!?」

「みなさんこんにちは」

「作戦会議中ごめんなさい、巫です」

「…」

「久しぶりですね、薙紫さん」

「僕はずっと貴方と2人で話したかった」


 まさか。

 このメンツに突っ込んでくるとは。

 しかも、

 ここには達成使いと封印能力者がいるのに。

 ただの能力者である巫に勝ち目は無いのに。


「…みなさん、色々計画してたんですね…」

「ありがとうございます」

「いやあ、しかし良かった」


「日中は人助け部も100%動けないですからね」

「だから日中に来たんですけど」

「それでも最強に足るパーティで良かった」

「で?なんですかこの手抜きは」


 言ってることがめちゃくちゃだ。

 だが、めちゃくちゃだが、

 薙紫紅にとってそれはとても困ることだ。


 天角学園の生徒とは、もしくは八千の敵とは、

 拳でわかりあってきた。しかし今回、

 言論で勝たなくてはならない。

 しかし意味不明が相手では、

 ああ言えばこう言うのが相手では…


「それはまあいいとして」

「じゃあ一つこの戦いで約束事をしてくれる?」

「薙紫さん以外の人達」

「…何だ」


「僕達のことを考えろ。」

「僕達のことをちゃんと。」

「君達の乗り越える壁だと思うな。」

「僕達を無視するな。」

「僕達は人間だ。」

「君達の糧じゃない。」

「君達の成功の親じゃない。」

「僕達は僕達だ。」

「君達のn番目の敵じゃない。」

「僕達はここにいる。」

「僕達にも人権がある。」

「僕達を1人の人間として尊重しろ。」

「僕達に嫌悪感を抱くな。」

「君達と僕達は平等だ。」

「君達は僕達より偉くない。」

「僕達は君達より無論偉くない。」

「君達が勝ち逃げすることは許さない。」

「君達が負けて逃げることもまた許さない。」

「君達は僕達とわかりあおうとしろ。」

「僕達は君達を論破するけど嫌がるな。」

「君達は戦いに真摯に取り組め。」

「僕達と君達の意見は尊い物としろ。」

「僕達を面倒くさがるな。」

「僕達は自分を曲げないけど対応しろ。」


「僕達はダーク・バランスだ。」

「君達は全力でかかってこい。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ