ghost59『俺達はシャイニング・オーダー④』
「どうしようもない弱さ」
「人間にはそれがある」
「努力を消せば」
「つまり格差を消せば」
「それを気にしなくてよくなる」
「だから邪魔をするな」
「これは人類がやっと到達した幸せなんだ」
「違う!」
「お前達はまだ何にも到達しちゃいない!」
「お前達は『庵内湖奈々』を知らない!」
「いおない…?誰のことかは知らんが」
「とにかく、邪魔されるわけにはいかん!」
「『砲台』、『増大』!」
「こいつを…『悪の味方』を潰す!!!」
「あれをやるぞ!」
「「おう!!」」
「《…話を聞いてくれないか》」
「《じゃあもう…》」
「《拳で語るしかねえようだな!!!》」
シャイニング・オーダーのトップ3は!
世界でも珍しい、
超能力と魔法を組み合わせた戦法を使う!
例えばそれぞれ、『兄弟』、『砲台』、『増大』と呼び合う彼らは、
『兄弟』が超スピードで駆け出し!
『砲台』が後ろから閃光砲で援護!
『増大』も後ろから地を這う斬撃で援護!
並大抵の能力者では対処できない威力を放つ!
もちろんそれだけではない!
シャイニング・オーダーは正義の組織、
世界中が彼らの味方だ
世界中の人間を使えるのだ。
これがどういうことを示すかというと、
戦いなれているということ。これで、
薙紫紅の勝る点がまた減った。
人数、威力、速さ、賢さ、経験値、
全て負けた。
これじゃあもう終わりだ。
「《…だなんて》」
「《素敵な感情、俺には無えや》」
『杭』
『召喚』
『☆☆☆☆☆☆☆☆☆(星九つ)』
「《出でよ!!!!》」
「!」
杭とは。
土の中に打ち込んで目印や支柱にする長い棒。
その杭を使った諺がある。
《出る杭は打たれる》
まさに、俺の為にあるような言葉だ。
世の中じゃ、個性は認められないし、
異端は弾き飛ばされる。だから、
あいつらのやってることは、ひょっとしたら、
打たれた杭にとっては救いなのかもしれない。
でも、だからなんだって言うんだ。
杭が出なくなったら、
何も起こらなくなるだろ。
「《…救われるのは今じゃないぜ》」
杭の一本を、向かってくるミハルに!
この時、薙紫紅は勝利を確信した。
今、杭に触った時、感じた物があった。
魂。
あの杭にもこの杭にも、俺の魂が入っている。
“命を世界に預けて”
“スティグマから力を借りる”
“それが霊技”
分割された魂が入っているということは!
「邪魔だ…【シャイニングレイ】!!」
ミハルと援護の閃光が杭へ向かう!