ghost58『俺達はシャイニング・オーダー③』
ヤマタノオロチのスティグマなのに!
まっっっっったく!
全く関係ない記憶が流れてきた!
外国っ
その内容を簡単にするとこうだ。
そいつは支配者の息子で、
それゆえに苦悩していた。
親からは支配者を継げと告げられるが、
画家になりたいし、
庶民と両想いとなってしまった。
彼はその子を連れて国から脱出するために、
どうしても異能が必要だった。そこで、
図書館と宝物庫にあった本を使って、
『⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎』を手に入れた。
2人はその後感染病で死んでしまうが、
それでも国を出たことは後悔してなかったし、
一緒にいて幸せだったようだ。
「《ミハル・ブラウン!》」
「…なんだよ」
「邪魔しないでくれよ、薙紫紅」
嫌な表情をする。
「《お前がこの事を誇れるのなら!》」
「《言ってみろ!この魔法の能力を!》」
「…」
「いいだろう言ってやるよ」
「この回復魔法ストライクヒーリングの能力は」
「『努力』を『消す』」
「だ」
「《それを使って何をするつもりだ!》」
「もちろん楽園創造さ」
「このストライクヒーリングを受けた者は」
「何もしなくてよくなるんだ」
「回復魔法の加護により幸運がその人に憑く」
「何もしなくていい」
「もう、何もしなくていい」
「全てが幸運で動く世界!」
「…素晴らしいとは思わないか?」
「《そんなことをしたら》」
「《人々は『努力』を捨ててしまうだろ!》」
「努力は捨てるべきだろ。」
「努力なんかがあるからいけないんだ」
「努力が無ければ」
「努力できない苦しみは無くなるし」
「努力が報われないことも無くなるし」
「努力しろと言われることも無くなる」
「《…努力無くして何が人間だ》」
「《そんなのは逃げに過ぎない!》」
「《人間は苦しみから逃げちゃ駄目だ!》」
「逃げてるんじゃなくて追ってるんだよ」
「俺達は幸せを追ってる」
「逃げずに頑張った結果だよ」
「《…努力が無くなれば人は堕落する》」
「《俺はそういう奴を1人知ってる》」
「《能力に作られるのは幸せじゃない》」
「努力に苦痛を与えられている人は無視か」
「きっとみんなこう思ってるぞ」
「『いらない事を言うな』」
「《楽して何かを得ようなんて傲慢だぜ》」
「《努力の末手に入れるから価値がある》」
「傲慢さだって人間の一部だろう」
「皆んなが皆んなお前のように強くない」
「お前が悪者を救うなら」
「俺達は弱者を救うんだよ」