struggle2『封印クライン②』
「あんたの言うことはわかってるよ」
「今は理事長は相手にしない」
「封印は解かない」
「でも絶対に許しはしない」
「やはり人権侵害には変わりないからな」
「『教室に束縛することは許さない』」
「まあでもそれも『いつか』の話…」
「…よかった」
「だって」
「理事長を倒して天角学園を潰したら…」
「青春できなくなっちゃうからな」
「⁉︎…」
あ、あくまでも『倒せる』つもり…
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absoluteZero=crimson
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「ところでリリー・シエルなんで俺についてくる」
「ああそうかわかったぞ帰り道が一緒なんだな」
「泊めて」
「やだ」
「なんで!」
「ほらなそうやって傲慢になる」
「絶対にお前はそういうタイプだと思ったよ」
「どうせ自分は女の子だから泊めてもらえるとか思ってんだろ?」
「ダメダメ」
「そういうときは自分の姿をおっさんにして頼む想像をしてみろ、ほらな、断られた」
「わかったか?」
「自分が無意識に傲慢になっていたこと」
「⁉︎…」
ここは学生寮
だが、薙紫紅以外は使っていない。
「だーかーら来るなって!」
「嫌よ!だって私帰る家ないもん!」
「じゃあ素直に頼めよ!」
「ごめんなさい泊めてください!」
「いやまあ別にいいんだけどさぁ…」
「今彼女がいるんだよ」
「…そ、そう、それは悪かったわ」
「あいつもそろそろ追い出したいのに、もう1人増えるとか本当に勘弁なんだよ、悪いな」
「…ん?」
「あ、でもこの寮は大家いないから空室を勝手に使ってもバレないぜ」
「待って、恋人がいるのよね?」
「は?」
「え?」
…あ彼女ってそういう彼女…
そういうニュアンス…
「ん?」
「じゃあ物理的にそこにいるってこと?」
「?…うん」
「最低ーーーーーーーーっ!!!!」
「何が」
「私とその子を使って両手に花ってか⁉︎」
「どこみても女の子ってか⁉︎」
「部屋を明るくしたいならまず窓開けろ!」
「俺確か『来るな』とも『追い出したい』とも言ったよね?」
「…そうだったわねごめんなさい」
「ではおじゃまします」
「俺より先に入んな礼節を考えろ」
ガチャ
「…おっかえりー!クレナイー!」
「めっちゃ下の名前じゃん」
「俺が知るか」
「さあ、どんな子かなっとー!」
「…って」
「心裏ちゃん⁉︎」
「…貴女は…リリー⁉︎」
「あれ?2人知り合い?」
「知り合いっていうかクラスメイt」
「…」
「今なんつった?」
「いやなんでも?」
「お前今とんでもないことを暴露したな?」