struggle1『封印クライン①』
俺の『達成』は結構便利でしてね先生
「檻 優太先生が作った『檻』」
「俺は普通の人間なんで解除は不可能…なので」
「檻先生自身に解除してもらいました」
「マゼンタ・エモーションで『恐怖』を与えて…」
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absoluteZero=crimson
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こ…この男!
なんてやつだ!
生徒指導の美樹巴と都賀生命、
切り札の檻優太まで破って…
リリー・シエルを連れてきただと⁉︎
こんなの…こんなの…
「先生」
「これから封印も解きたいんです」
「⁉︎」
「理事長室ってどこですか?」
「待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って」
「あなた、まさか…」
「はい。理事長に封印を解除させます」
「駄目!」
「…どうして?」
「駄目なのよ…理事長には敵わない!」
「それに貴方が思ってる程単純な物では無いの!」
「封印は!」
「…どういうことです?」
「詳しくは言えない…」
「でも、今はまだその時じゃない」
「リリーちゃんの封印は、今解いては駄目なのよ」
「いや、封印は全部!」
「いいよ」
「理由を言っちゃってくれて」
「…」
「どういうことですか?」
「まさか世界を崩壊できる能力者に人権は無いと?」
「…違うわ」
「…何10年も前、こんな2人の生徒がいたのよ」
今はもう卒業したけど…
凶暴な男の子と、物静かな女の子
どちらも封印能力者で、
どちらも世界を壊そうとした。
それを止めたのが『同級生』達だった
当時の『理事長』を含む…
「理事長は天角学園の生徒だったのか…」
「で、その時の理事長が寿命を30年費やして…」
「その、のちに私の『両親』となる2人を封印した」
「…」
「…」
「…両親?」
「ええ」
「だから理事長はリリーを封印したがるのか?」
「じゃあ、他の奴らは?」
「他の封印クラスの生徒は一体なんで封印される?」
「まさか、リリーの両親のように暴れると」
「決めつけてるのか?」
「それが違うのよ」
「私もこの話にはびっくりしたんだけど…」
今の封印クラスの生徒7人
全員、『理事長』の『同級生』の『子供』なの
しかも、『暴れた同級生』の
「…」
「血統が血統なだけに不安なのよ」
「理事長の気持ちも、察してあげて」
「寿命を30年も削ったのよ」
「なんだ、ただの私怨じゃないか」
「じゃあ、そんなに気にすることないな」
「え」
「ちょっと!聞いてたの⁉︎」
「……」