ghost14『レゾナンス・デスギア⑭』
「だってお前の達成じゃ俺には勝てないし」
「それにその達成のおかげで生きてるからな」
「同じ達成使いだからわかるぜ…」
「悪用したくないよな」
コク
「この達成は博士を倒す為に生まれました」
「そして僕も…」
「薙紫紅さん、頼みがあります」
「殺してくださいってか?」
「はい」
「⁉︎」
「そ、それってどういう…」
「…まあ気持ちはわからんでもない」
「負荷能力を持ってるからわかることだが…」
「達成を持つって辛いよな」
「はい」
「生きてるの辛いよな」
「はい」
「まあ、普通はそんなことはしない…」
「死なずに融合するからやることだ」
「ありがとうございます」
「…?」
「おやおやスタートよ」
「わからねえって顔してるな」
「まあ…」
「簡単に言うとだ」
「幸せになりたいのさ」
「お前と融合して…いいや」
「全部元に戻って」
「…そうなのか…?ラスト」
「はい」
「…」
「ならば、頼む薙紫紅!」
「では、自己紹介をどぞ!」
「し、シモン・ルイスでふ…です!」
「1年4組です!」
夏休みが明けた。
人助け部に、新たな部員が…いや、
ようやく部員になってくれたと言うべきか。
なんにしろ、
頼もしい仲間ができた。
「よーしパーティだー!」
あの後俺はラストを殺し、
スタートも自ら命を絶った。
そして達成こそなくなったが、
サクリファイスに『デスギア』の力が移り、
シモンは自力で復活した。
…復活できたのはルーラーのおかげだろう。
「…ところでお主、能力はなんじゃ?」
「え」
「なにやら怪しい気を感じたのだのう」
「えっと…」
チラ
「…その名を使うかはお前の自由だ」
「しかし、俺はおすすめしない…」
「何故なら俺にはセンスがないならな…」
「…いいや!」
「使わせて下さい薙紫君!」
「僕の力は封印能力『イースターフール』!」
「全てを逆転させる能力です!」
《異能力》とは
人間が操れる超常的な力。
大きく二種類ある。
『魔法』と『超能力』。
はっきり言って同じ物である。
しかし魔法は原理が不明なのに対して、
超能力は割と解析できたりする。
しかし学者間で出た結論は、
『超能力以外が魔法』
というアバウトな物であり、
論文とかはあんまり信用ならない。
確実なのは、
魔法は『知ってる事しかできない』、
超能力は『伸ばさないと使い物にならない』、
ということだけである。
因みに、魔法と超能力にも色々種類がある。
そんな中、魔法の本場『魔女村』から2人ー
ー天角学園に来訪した者達がいた。
「いくよふゆりん!」
「ちょ…待ってよー!」