ghost5『レゾナンス・デスギア⑤』
「よく言えたなサクリファイス」
「はい、博士…」
「お、お前が…!」
「はぁい」
「そうだ、この私が極悪非道の博士だよ」
「名をウィールスと言う」
「ぶんなぐ」
「だが!…お前は私を殴れない」
「⁉︎」
「何故なら私が少しでもダメージを受ければ!」
「二つの作戦が同時にうごきだぐっ」
しかし。
薙紫紅は容赦無く殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る!!!!
「…ごばっ⁉︎」
「…今日はかっこよく決めておくかな、」
「《中々冷や冷やするぜウィールス博士!》」
「《殴れば作戦が発動する仕掛けだなんて!》」
「《お前が309人目だ!》」
「…⁉︎」
「…ふふ…やはり4000人の犯罪者をぶちのめして逮捕に追いやったという『クリムゾン』…」
「だが!」
「作戦の同時発動により!」
「お前の敗北は確定された!フハハハハ!」
「…」
「残念だったなぁ!」
「淘汰しない方がいい悪も!」
「この世にはあるのさぁ!私みたいなねぇ!」
「《その台詞を聞いたのは1363回目だ》」
「《そしてこう言うのも1363回目…》」
「《そんな物は無い!!》」
倒れていたウィールスの頸動脈を踏みしめ、
気絶させる。
「《…やれやれ…》」
「《このモードを使ったのはいつぶりかな…》」
「…それは一体…」
「《?ああこれはな?『逆鱗状態』ってんだ》」
「《クリムゾンを使わないようにすると同時に基礎格闘戦法を強化できるモードだ》」
「《マゼンタを使って自分の心を操ってるんだ…しかし、少し暴力的になっちゃうけどな》」
「《まあ、別にいいか》」
「…僕はあなたに礼なんて言わない」
「《言わなくていい》」
「《だが心では反省してもらおう》」
「《お前が俺とルーラーの危険を考えてあんなことを言ったのはわかっている》」
「《でもだ》」
「《これは時破田にも言ったが…》」
「《自分を粗末にしていいわけないだろう!》」
「…でも…」
「それが合理的ですよね?」
「《…うん?》」
「僕がワガママを言うのは駄目じゃないですか」
「僕は所詮捕まるような人間です」
「《…何の話をしてる?》」
「僕なんかただの生贄のコピー人形です」
「いわばマウス実験で使われるマウスです」
「そんな僕が」
「《…そんな話はしてない》」
「《お前は今だって合理的に動いてるよ》」
「…え?」
「《お前はここで待ってろ!》」
「《五分以内で片付ける…》」
「…⁉︎」