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GONG

 こんな事があった。

 メイドの浅間さんの誕生日を祝おうとしていた妹が僕に相談しにきた。


「お兄ちゃん、爆発したい」


「……よく解らないから最初から順序良く話してごらん」


 どうやら良く良く聞いてみると、メイドの浅間さんは爆発するスペツナズナイフを欲しがっているらしい。良かった。妹がリア充になったわけでは無さそうだ。

 しかし浅間さん、妹の教育に悪いので変な物を所望するのは止めていただけませんか。

 スペツナズナイフとは旧ロシアの特殊工作部隊が使用していたと言われている、スイッチを押すと刃の部分が飛び出る仕組みのナイフだ。

 勿論持っているだけで銃刀法違反だ。しかも飛ばした刃が刺さると刃が爆発する仕掛けを施したいらしい。

 浅間さん、貴女は何と戦うつもりなんだ。


「ナイフは危ないから駄目だよ。浅間さんは綺麗だから化粧品とかどうかな?」


 僕はホラ、とパソコンでインターネットの化粧品サイトを見せてあげる。


「わぁ! きれいなのいっぱい!」


 色とりどりの瓶を見てきゃっきゃっと喜ぶ妹が可愛い。いくつか見繕って注文しておいた。

 けれど妹は化粧品に含まれるグリセリンとガラス容器を加工して爆発するスペツナズナイフを作ったらしい。後日浅間さんから僕が妹に協力してくれた事でお礼を言われた。

 僕は何もしていない。妹よ、どうして加工した。しかも浅間さんが言うとおりの仕組みをどうやって理解した。

 徹夜で仕上げ、細かい作業をしたのもあるのか疲れて僕の部屋のベッドで寝てる妹はバ……かわいい。

 どうでも良いけれど枕によだれを垂らさないでほしい。

 ちなみに僕が浅間さんに贈った物は熊のぬいぐるみ。鮭を咥えている姿が微妙に彼女と似ていたとは言わない。この秘密は墓場まで持っていくつもりだ。

色々と作ったらダメなものです。


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