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私メリーさん。今、木星衛星エウロパにいるの。

「出発地点遠いな!?」



『私メリーさん。今、エウロパで生命の痕跡を発見したわ』


「いいから地球(こっち)来いよ…」



『私メリーさん。今地球の大気圏に突入したわ。オゥシィット!

エンジントラブルだって!?このままじゃあ地上に着く前に空中分解だ!

…おいジョージ?何をしているジョージ!ちょっと様子を見てくるって今船の外に出たら無事では済まないぞジョージ!!待つんだジョージ!ジョ…!!?』


「ジョージィィイー!!?」



『グーデンターク私メリーさん、今ドイツに不時着したわ』


「ジョージどうなった?!」


『………忘れろ』


「ジョージぃ……」



『私メリーさん。今ドイツから泳いで北海道まで来たわ。イクラ、シャケ、カニ、トウモロコシ、どれも美味しいわ』


「お土産よろしく」



『私メリーさん。今あなたの街にいるの』


「ついに来たか!」



『私メリーさん。今、例の奴らに追われてるの。もうダメかもしれないウィアミーゴ…』


「メリィィィイー!!?」



『俺はジョージ、今メリーがエウロパ星人に捕まった!頼む!アンタの力が必要なんだ助けてくれ!』


「生きてたのかジョージ!?」




僕たちはメリーさんを助けるため、宇宙船に乗り込みエウロパを目指した。


ジョージは電話での印象と違い美少年だった。「子供だと思われたら舐められるからね。電話じゃあ声音を変えて話してたんだ。すまない」


「気にするな。メリーさんを助けたいのは僕だって一緒だ。一緒に頑張ろうぜジョージ!」


「うんっ!」




そして地球を出て五日目、事件は起きた。



「おーいジョージ、今日の宇宙食はカレーとシチューどっちがいい?」

ガチャ


「わっ、ばっバカァ!勝手に部屋の扉あけるな!あわわわわ!?!」


「ジョージ、お前…女だったのか!!?」




これは、僕ら二人の愛が地球とエウロパを救う物語、その序章である。完。


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