日常編 浴衣と縁日、夏祭りの夜
今回は夏祭り特別編!
浴衣姿の仲間たちが大集合し、屋台や花火を楽しむ様子を描きます。
ほのぼの&ちょっぴり胸キュンな夜をお楽しみください。
夜の蔵を抜けると、村の広場は提灯の明かりでいっぱいだった。祭囃子が響き、屋台の香りが漂う。私は浴衣の裾を整え、胸を弾ませる。
「美咲、似合ってるぞ」
田酒が真っ直ぐに褒めてくれて、顔が熱くなる。
「おやおや、俺の美的センスも認めてもらおうかな?」
十四代が派手な花柄の浴衣でポーズを決める。子供たちに「お兄ちゃんカッコイイ!」と囃されて、本人は得意満面だ。
「……浮かれるな」
南部美人は紺の浴衣に刀を差し、祭りの人混みを警戒する。でも金魚すくいの前で立ち止まり、じっと水面を見つめている。
「やりたいの?」
「……少しだけ」
無表情のままポイを受け取り、見事に金魚をすくい上げた。子供たちの歓声に、ほんの一瞬だけ口元が緩んだのを私は見逃さなかった。
「ここの焼きそば、焦げている」
越乃寒梅は腕を組み、屋台の親父に冷静な指摘をする。
「ちょ、ちょっと! せっかくなんだから楽しみましょうよ!」
私が慌てて止めると、彼は咳払いをして小声で呟いた。
「……味は悪くない」
そのツンデレぶりに、十四代が爆笑する。
その時、闇を切り裂くように黒い風が吹いた。振り返ると、黒龍が黒地に金の刺繍が入った浴衣で現れた。
「……りんご飴をよこせ」
「開口一番それ!?」
私が突っ込むと、田酒も笑いを堪えられない様子だった。黒龍は無言でりんご飴をかじり、瞳を細める。
「……悪くない」
祭りの終わり
夜空に花火が打ち上がった。ドンッという音と共に、色鮮やかな光が広がる。仲間たちと並んで見上げると、不思議と胸が温かくなった。
「美咲……来年も、こうしてみんなで花火を見よう」
田酒が囁く。その香りは、稲穂のように力強く優しい。
「うん、絶対」
夜空に咲く大輪の花が、私たちの未来を照らしていた。
夏祭り編、いかがでしたでしょうか?
本編の仲間たちが揃い、わちゃわちゃしつつも温かい時間を過ごす様子を描きました。




