表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/17

番外編 誓いの剣(南部美人視点)

本編では寡黙で誠実な守護者として登場した南部美人。

今回は、彼が美咲に誓いを立てた瞬間、そして仲間として歩んだ日々を回想します。


 俺は剣を握って生きてきた。

 守るべきものがあるから、剣を振るう。

 それが俺の全てだった。


 ──桜井美咲さくらいみさきと出会うまでは。


 初めて彼女を見た時、俺は試した。

 覚悟がなければ、この旅には耐えられないと思ったからだ。

 けれど彼女は、俺の剣よりも先に「心」を見抜いた。


「冷たいけど、すごく温かい……」


 その一言に、胸が震えた。

 俺の中にある「守りたい」という願いを、香りで嗅ぎ取られてしまったのだ。


 それからの日々、俺はずっと彼女を見守ってきた。

 十四代じゅうよんだいが華やかに笑い、越乃寒梅こしのかんばいが冷静に助言し、黒龍こくりゅうが圧倒的な力を見せつける中で……

 俺の役目はただひとつ。


 彼女を守ること。


 剣を抜けば迷いはなかった。

 だが、彼女が笑ったり、仲間を信じたりする姿を見ているうちに……胸が温かくなるのを止められなかった。


 春祭りの夜、田酒でんしゅ美咲みさきが結ばれたとき。

 俺の剣は少し震えた。

 悔しさか、安堵か、自分でも分からない。


 ただ一つ分かったのは──俺の想いは恋ではなく、誓いだったということ。


桜井美咲さくらいみさき。俺はこれからもお前を守る」


 それは愛よりも強い。

 剣と共に生きる俺にとって、唯一の真実の言葉だ。

南部美人視点の番外編でした。

彼の「恋ではなく誓い」という立場が、物語全体に深みを加えていると思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ