表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/55

血に染まるヘレヨン

本日【8月24日】3回目の更新です。

そして、ヘレヨンは私の頬に手をかけ、顔をゆっくりと近づけてくる。


必死に体を逸らすが、抱きしめられていて動けない。


「あっあの……ヘレヨン……?」


やばい。顔が近づく。


嫌だ、嫌だ!!!


怖くてぎゅっと目を閉じる。すると、


「ゲホッゲホッ」


私は吐血していた。


どうやら私は、ヘレヨンのことを体から拒否しているらしゲホッゲホッ


ぐる゛しい……。


ヘレヨンの服に、血がかかる。


まずい!こんなことしたらヘレヨンがまた気を損ねてしまう……!!


それでも血は止まらず、私は吐き続ける。


「ゲホッゲホッ」


「……。」


王子は何とも言えない顔をしながら、私を見ていた。


しかし、そのあと意外な反応をした。


「ごめんね。体調悪いんだね。今部屋に連れて帰るから。」


と、私を部屋に連れ戻そうとしてくれたのである。


ゲホッゲホッ


「あ゛っっ……」


返事ができない。


「よし。しっかり捕まっててね。」


そして、ヘレヨンは私を抱き上げた。


が、


ゲホッゲホッゲホッゲホッゲホッ


本当に生理的に無理らしい。


ヘレヨンが抱き上げた瞬間、もっと咳が酷くなった。


「だっ大丈夫かい?」


ヘレヨンが慌てて下ろすと、いくらか落ち着いた。


「ゼー。ゼー。」


一呼吸おいた後、私は苦しみながらも声を絞り出した


「ひ゛、ひどりでがえれます…」


「えっでも……」


「ひどりでがえれます。」


戸惑う王子をよそに、私は部屋へ戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ