窓の外のざわめき
本日【9月29日】3回目の更新です。
お願いいたします。
城へ戻った。
「準備ができ次第、私の部屋にお集まりになって。」
そうリリーが言う。
私は1人で部屋に閉じ籠る。
あんまり閉じこもったままだと、いずれリリー達に不審がられるだろう。
そう気づいていても、部屋から出たくなかった。
気持ちの整理がつかない。
___これじゃあ、ヘレヨンに監禁されていた頃と変わらないわ。
それにしても、なぜ四六時中行動を共にしなければならないのだろう。
アデルは一体何のために、私に命令したのだろう。
こんなことをぐるぐる考えるが、実際はそういったことに答えが欲しいわけではない。
全て元を辿れば、怒っているから気になってしまうというだけだからだ。
「はぁ……」
ため息をつきながら部屋の外を眺める。
リリーとアデルのキューピッド役をした庭が見える。
綺麗な庭だなあ。
ぼんやりとそんなことを考えていると、ふと、庭に人の姿が2つ、見えることに気がついた。
誰だろう……?
思わず目をやると、だんだんと人の姿はこちらに近づいてきて、はっきりと見えるようになってきた。
男女が、歩いてる……?
男の人は黒髪で、女の人は綺麗な栗色の髪。
絵になるなあ……。
そう思って見ていると、男性の方が、よく見慣れた顔をしていることに気がついた。
この男の人、どこかで見たような……?
えっ。
まさか。
「……彼氏!?」
間違いない。
さらさらの黒髪にはっきりとした切れ長の目。
服装も現代にいた頃彼氏がよく着ていたものだ。
「うそ!?」
驚きで息が喉につっかえて出てこない。
何で!?
っていうか横の女の人誰!?
私が状況を飲み込むよりも早く、彼氏にしか見えないその男性は、横にいた女性と唇を重ねた……。




