文書の解読
本日(8月27日)2回目の更新です。
よろしくお願いいたします。
「大丈夫です。読めます。」
「本当ですの!?」
リリーが食いつく。
「私も読んでみようとは思ったのですけど……どうやっても分かりませんでしたの。」
「大丈夫です。よろしければ全部読みましょうか?」
「……。それは遠慮いたします。おじいさまの遺した文書、自分の力で読みたいもの。」
「分かりました。じゃあ一緒に読みましょう。リリー様は先ほどどうやっても分からない、とおっしゃっていましたが、本当にそうでしょうか。」
私は得意げに説明する。
こういう役、なんか頭良さそうで楽しいよね。
「これらの字はよく見ると、現代で使われている文字と変わらないものもあります。」
どれだと思いますか。そうリリーに言う。
いかにも西洋育ちのリリーが、日本の昔の文字を理解できるのか、一瞬私は考えた。
しかし、決して難しいことではない。
なぜなら、転生ものには私の例も含め、よくありがちな現象があるからだ。
それは、転生先がどんなに日本っぽくない西洋ヨーロッパの世界だろうと、皆日本語で話していることだ。
よく考えると転生先が異国っぽいのに日本語が通じるのは変な話だが、まああるあるである。
そんなわけで当然、書物や手紙も、日本語で書かれているのだ。
ということは、リリーも日本語に精通している。そのため、昔の文字ではあるが、日本の文字だから崩し字を理解できる可能性が高いだろう。
私は期待を込めてリリーを見る。
「う〜ん。2行目とかは、『くわしくは』と書いてありそうですわ。」
「そうです。あってます。これらは少し見た目は違えど、現代の文字と変わりません。しかし……」
私は続ける。
「少し難しいのは、それ以外の文字です。」




