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断食キャンペーン

【8.13】3回目の更新です。

1日1つは更新します。

アデルと部屋を出た後、本当は食事を取る予定だった。


アデルはグリシーヌを尊敬しているため、アデルの方から誘って一緒に食事を取ることも多かったそうだ。


(それがなおさら、大臣クラスの人間がよく思わない理由になっていたんだろうな。)


そして、私もその延長線上で一緒に食事をとることになった。


が、そうもいかなくなった。私の食事から毒が検出されたらしい。


アデル王子曰く「おそらく3日間お前の食事はない。」そうだ。


最悪だ。ご飯食べれないなんて。

というか3日間断食なんて人間ほんとにいけるのか?

死んじゃうよそんなの。


私は凹んだ。とても凹んだ。当たり前だが、アデル王子は普通に食事をとっていた。


いつ暗殺者が来ても良いようにアデル王子と四六時中行動を共にしなければならないため、3日断食キャンペーンが開幕した私が目の前で人の食事を見る羽目になった。


ほんとに最悪。


その後は、アデルの教育係として授業をすることになった。


普段のルーティンだそうだ。


ちなみにこの時は比較的狭い部屋で授業をするので、確実にアデル王子と2人きりだ。


少なくとも、不意に暗殺者とかが襲ってくる確率は、他の時間より低いだろう。


私が昨日と同じように授業を始めると、アデルがおもむろに紙に何か書いて見せてきた。


「朝ごはんを食べろ。」


食べれないんじゃないの?私がそう書いて返すと、


「俺の分を取っておいた」


見ると、紙ナプキンに包まれたパンがあった。


私はこの時、アデルをとてもできる奴だと痛感した。


いつの間に取ったのだろう、まあいいか。とりあえず食べよう。


よく考えたら昨日の夜は泣いていてご飯は食べなかったし、ご飯食べるのいつぶりだろう。


パンのおいしさに感激しながら食べていると、


アデルがまた紙を見せてきた。


「毎日こうやってご飯は調達してこよう。」


なんで神なんだ!!!アデル王子!!!

一生着いていきやす!!!!


というような喜びを讃えた表情で、アデルに再び目をやる。


するとそこには、新たな紙が握られていた。


「その代わり、俺の許嫁を楽しませてくれ。」


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