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作者Aの介入  作者: 4.7mg
3/4

3、ギャルと迷子

ステータスが出るので略称の紹介を。


HP ヒットポイント(体力)

MP マジックパワー(魔力)

AT アタック(攻撃力)

DE ディフェンス(防御力)

IN インテリジェンス(賢さ)

SP スピード(素早さ)

 さて、じいさんの家を出たわけだが、俺どこいきゃいいの? だいたいこういうRPGは行き先示してくれたりするんだけどな。まあいいや。俺は俺なりにやっていこっかな。

 外に出て下を見下ろすと、そこには街が広がっていた。どうやらここが最初の街らしい。飛び降りたら死にそうだなこれ。

 とはいえいつまでもここにいるわけにはいかん! と、俺は街を目指した。


 途中、宝箱を発見した。中には《やくそう》が入っていた。いやモンスターいないし未だにダメージ受けてないし。まあいいか。考えるのめんどくさくなってきたな。俺は《やくそう》を道具袋に入れた。すると、草むらが揺れ始め、モンスターが現れた!


 普通。いや俺のステータス普通すぎる。確かに素手だけどさ、なんかチート特性とかめっちゃ高ステータスとか持ってないわけ? いやそれはないな。ないわ、ないない。大丈夫。

 俺はよく本を読んでいたが、自分がそんなことになったときに、俺最強! などとは思わないようにしようと考えていた。というよりこんな状況すんなり受け入れてる俺の心の図太さがすごい。

 先程のスライムには、ダメージが10ぐらいしか入らなかった。俺もダメージそれなり受けたしな……。ただの王道RPGの類だろうと俺は推測した。まあだいたい分かってはいたけどね。となると、きっと俺はラスボス倒してこい! とか言われるんだろうな。知らんけど。でも多分そうだよなあ。そんなに状況が揃っているのならわかるってそんなの。少しレベル上げしてから街に行こうかな。

 こうして俺は、レベル上げを始めた。



「ふう。ようやくひと段落つけるかな」


 独り()ちた。よく独り言がうるさいと風や月に言われていた。

 俺はレベル7までとりあえずあげた。いやめっちゃ頑張ったな俺。ずーっと戦い続けていた。太陽の位置を確認したけど全然進まないから時間は知らない。そもそも時間のこと考える暇はなかった。倒したモンスターは、スライム、シーキャット、やつれコウモリ、こげうし、しゃべるにんじん、ブロンズうさぎ。ただ殴って倒してた。経験値は結構うまうま、お金もそれなりに手に入ったからよかった。回復は未だにやくそうだよりだけどね。結構道端に落ちていて、意外となんとかなっていた。ドロップもするし。

 そういえば今更だけど、俺ステータス見れるらしいんですよ。どうやって見るかとか知らなかっただけなんですよ。

 確認してみませんか?

 したくなりましたよね?

 しますよ?

 はいどーん。


 名前 ギャル

 Lv.7

 HP 24/38

 MP 17/17

 AT 36+0 装備 なし

 DE 24+1 装備 服

 IN 20 装備 なし

 SP 27+1 装備 靴

 特技 なし 

 呪文 なし


 装備が貧弱すぎるっ……!(涙目) よくこれで戦っていけるな俺。すごすぎだろ。

 しっかり自画自賛していくスタイルは今も変わってはいない。てかレベル7なのに呪文も特技もないのか。取得するのに条件とか必要なのかね……。そこまで考えたが、めんどくさいのでやめた。


 そろそろ街に向かうかー。

 そう思い、街に向けて歩を進めていたら、なにやらうずくまっている少女を見つけた。イベント系? まだ経験してないから声をかけてみることにした。


「君、大丈夫? こんなところでどうした?」

「ほにゃ? おにーさんだぁれ?」

「俺はギャル。通りすがりの旅人だ」

「たびびと……。なあにそれ?」


 見た目のわりにガキくせぇなこいつ。というかガキか。うーん。迷子かなんかか……? それにしては……。


「旅をする人のことだ。どうしてこんなところにいるんだ?」

「わたし? わたしはね、みーだよ。むっつ!」

「話を聞け……。みーちゃん、なんでこんなところにいるんだ? 森の中だぜ?」

「あそんでた!」


 遊んでた……だと……。モンスターいるのにどうして

 みーと名乗った少女は、(よわい)6歳。うーんうーんとあぐねていると、今度はみーちゃんから質問がきた。


「ぎゃる、そんなかおしてどうしたの? ぐあいがわるいの?」

「い、いや全然……。少しみーちゃんの今の状況が理解できなくてな……。お父さんかお母さんは?」

「おとうさん? おかあさん? なぁにそれ? おいしいたべもの!?」

「いや全然違う」


 おそろしいほど早いツッコミ。俺でなきゃ見逃しちゃう。

 にしても、聞いちゃダメだったやつを聞いてしまった。

 こんなに可愛くて幼いみーちゃんはどう生きてきたのだろうか。疑問しか残らない。

 みーちゃんが次に発した言葉は俺をさらに混乱へ(おとしい)れる。


「ぎゃる! わたしまちにいきたい!」

「いったことがないのか?」

「うん! とおくてわたしだけじゃいけないんだ。だからさ、ぎゃるがつれてってよ!」


 すると、快音と共に視界に『クエスト発生!』の文字が映り込み、クエストとやらの通知がきた。

 このクエストは[迷子の子を発見! 無事に届けろ旅人よ!]というらしい。なんかすごくアホっぽく聞こえるんだけど。

誤字脱字等あればご指摘いただけると幸いです…!

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