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家出セレブがスラムにやって来た
ネタのメモ
城壁の外に広がる雑多な貧民街。僕はその中でもとびきり劣悪な荒屋で暮らしている。親が死んで1人になり、たまにある日雇いの仕事でなんとか生きながらえている状態だ。
あるひどく暑い日の朝、誰も居ない筈の隣の荒屋で物音がした。恐る恐る覗いてみると、中の人としっかり目が合ってしまった。
中にいたのはとても綺麗な身なりをした女性で、全くスラムの住人には見えなかった。そして──
「おい。覗いたな。死刑だ」
めっちゃくちゃ怖い人だった。
正体不明の家出セレブが暴力でスラムを掻き回す。僕は隣人というだけであらゆる厄介ごとに巻き込まれてしまう。異世界バイオレンス。