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魔王が転生して魔法少女になる件  作者: きぉ
一章【魔王少女爆誕】
15/20

1-14

説明パート③

 私が次に知りたかったのは、扉の出現した時のタイミングだ。

「そういえば、なぜあのタイミングで扉が出現した?扉が出現がもっと早ければあの場を早く避難。それどころか私と会う前に汚物を避難させることも出来たんじゃねぇのか?」

 私はアトリスを睨みつけながら言う。それに対してアトリスは眉をひそめて、悲しい表情になり話した。

「それに関しては、探していたと言った方がわかりやすいでしょうか。高責綾乃さんとウルが契約したことで発生した魔力波動を感じ取って地点が割り出せたのです。助けが遅れたのは私のミスです。本当に申し訳なく思っています」

 そう言った後、また一段と深々と頭を下げた。

(うぐっ…。や、やりずれぇ…。こんなに素直に謝られたら、なんか申し訳なくなってくる…!)

 かつての破壊神と呼ばれていた時代では、こんな感情持つ事はなかった。が、人間に転生してからいくつかの感情が過敏になってしまったのか…。「くぅ」と私は唸り、アトリスの頭に手を置き髪をワシャワシャとやり言った。

「別に謝ってほしくて聞いたんじゃねぇよ。理由がわかれば十分だ。だが、まだ気になる事がいくつかあるから、聞くぞ」

 こんなんで話に詰まっていたら、話が前に進まない。その私の言葉にアトリスは顔を上げ言う。

「はい、なんでしょうか?」

 人差し指を一本立てて、私に顔の前に持ってきて言う。

「まず一つ、アトリスはこの空間から出て戦えないのか?」

 アトリスがこの空間から出れるというなら、今後の話も違ってくる。それを踏まえての質問だ。

「はい、私はこの星の大気が合わずこの空間から出てしまうと体が持たもつ事が出来ないのです。」

 星の大気…?体を持たもつ事は出来ないというのは…つまり…

「死んでしまうという事か?」

 私はアトリスの顔を見て問いかけを続けた。アトリスはまっすぐと私の目を見て答えてきた。

「そういうことですね。その為、使い魔を放ち、この星の住人に魔獣の討伐をお願いしております」

 死んでしまうか…。ま、そうなんじゃないかとは思っていた。わざわざこんなデカい空間にしているんだ。この空間から出れるなら、見渡す限り地平線が続くこの白い空間の大きさじゃなくてもいいはずだ。アトリスが許容している魔力がどれ程かはわからないが、無限ってわけではないだろう。有限である以上、この白い空間にそこまでの魔力を使う必要があったという事だ。と、ここで気になる点のワードをアトリスから言ってきたな。

「それだ。二つ目。その魔獣の討伐理由。そもそも魔獣を送ってきたナンタラって奴は何が目的なんだ?」

 その問いかけを聞くと、アトリスは目をパチパチして汚物ウルを見て言った。

「おや?ウルから聞いていないのですか?」

 そうアトリスから言われ、汚物ウルが体全体でブルブル震えながら言い訳する。

「しゅ…。話そうとしたら長いって言われたんでしゅ…」

 汚物ウルからの言い訳を聞いたアトリスは「あらあら、そうだったのですね」と笑って言った後、右手を前に出して、先ほどと同じようなホログラムを出した。


「では私から説明いたしますね。魔獣を送った張本人モフィートとは何者なのか。そして私たちのするべき使命を」

 そう言ってアトリスは静かに語り出した。

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