表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王が転生して魔法少女になる件  作者: きぉ
一章【魔王少女爆誕】
14/20

1-13

説明パート②

 アトリスの仰天ビックリ発言で固まる全裸の私と汚物ことウル。私は自分で先ほどの発言を確認するように再度復唱する。

「変身時間に時間制限がある…?」

 アトリスはその言葉に目を伏せて返答する。

「はい、こればっかりは私の力でもどうすることも出来ません」

 私は震えた声で叫び手を大きく振るう。

「なんとか出来ないのか!?」

 私の戸惑い、汚物ウルは黙っている。アトリスは伏せていた目を開け口を開く。

「はい、ただ変身時間を延長できる方法はございます」

 その言葉に私は、身を前に出しながら言った。

「どんな方法だ?」

 アトリスは右手を前に出した・すると私とアトリスの間にホログラムのような立体的な服が浮かび出る。それは、さっき私が変身していた状態の服であった。

「貴方の持つ魔力で魔装をコーティングすれば一時的ですが、変身時間を延ばすことは可能であると考えます」

 そう言った後、ホログラムに透明な膜がつく。わかりやすい。なにこの超技術すげぇ。って、いやいやそんな所に感心してる場合じゃない。私はブンブンと首を振った後、率直に思った事を口にした。

「ってことはフルパワーで戦えないって事じゃないか?」

そう、魔力を服の崩壊に割く分、肝心な戦いの力が落ちてしまう。そんなアホな使い方してられっかよ。

その問いにアトリスは頷く。

「左様でございます。しかし魔装をコーティングしている間、飛躍的に防御力は上がるかと思います」

 そう説明した後、ホログラムの映像の中に先ほどの魔獣【人狼】を表示させた後、服に攻撃を仕掛けた。その結果服には傷が付くどころか攻撃した側の魔獣の爪が砕けた。

 アトリスの考えはわからなくはないが、それは私のスタイルではない。私は手を払いながら言う。

「それは軟弱者が考えることだ!攻撃こそ絶対的な守り!!相手に攻撃する機会を与えず叩き伏せる。それこそが戦闘において重要だ!!」

 フンス!と鼻息をして言い終える私。その姿を見てアトラスは何回か瞬きをして目を伏せ考え込むようにしてから言った。

「そうですか…。でも確かに一理ありますね」

 うお…!説得簡単!こんなにあっさりと退かれるとこっちも肩透かしになった気分だ。ってか変身時間を延長させる方法を導くことがメインになってないか?コレ?

 私が知り得たい情報はそうじゃないんだよな。私はホログラムの表示された服を指で示して言う。

「そもそもだ。時間制限をなくす方法はないのか?」

 そう聞くと、アトリスが目を閉じて「むー」と唸った。おっふ、人形のような顔立ちでそんな顔急にされたら同じ女な私でもドキッと来るぞ。しばらくアトリスは考えたのち申し訳なさそうに言った。

「そうですね…。貴方の様なケースは初めてのことで、なにぶん前例がありませんので。変身時間のことで現段階ではこれ以上貴方が満足できる回答はお答え出来かねます」

 ま、なんか思った通りの答えが来たな…。私は手で頭を掻きながら罰悪そうに言う。

「んだよ…。でも、ま、じゃあ今後改善することも出来る可能性があるってことだな?」

 前例がないって言うっことは、今後の絶対ってことはない。私は可能性は諦めきれないんでね。そもそも変身する度に服が破けてたら私の服がいくつあっても足りる気がしねぇ。

アトリスは同調するかのように頷く。

「そうですね。そう捉えていただいても間違いではありません」

その返答を聞けてホッと胸を撫でおろす。これで、少しだけだが先が明るくはなったな。


「なるほどな…。わかった。もういい」

そう言って、目を下に向けた時。足元にシューシュー言って威嚇している汚物がそこにいた。

「しゅー!さっきからその無礼な物言い!!いい加減我慢の限界でしゅ!!」

あー、そういえば汚物存在すっかり忘れてたわ。そしてハッと思う。

そうだ、まだ他に聞きたい肝心な事あるじゃねぇか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ