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デスCITY香港  作者: 東武瑛
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引き分け

龍治は右手で顔面をガードしながら前手でウェイの蹴り足をかけ払った。

ウェイは蹴り足が着地すると右足で後ろ廻し蹴りを出した。

龍治は屈み、下から掬い上げる様に上段受けを出した。

ウェイは体勢を崩す。

今度は龍治が後ろ廻し蹴りを出す。

ウェイは屈みながら後掃腿を出し、龍治の軸足を狙った。

龍治は尻餅着いて倒れた。

「俺の勝ちだな」ウェイはそう言うと龍治は跳ね起き、飛び膝蹴りを出した。

「ウガッ」ウェイの額から血が滴り落ちる。

「油断大敵だな」リャンが笑って言った。

「ウヌッ。よくもボスを」手下の一人が言うと「待て」とウェイが制した。

「これは喧嘩ではなく試合だ。日本人の力量は分かった。行くぞ」そう言ってウェイは手下を引き連れ、去って行った。

「何だ。アイツ」リャンが言うと龍治は「引き分けのつもりだろう」と言った。

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