カツオなまり節酢の物~真夏の酢
汗を掻く季節は酸っぱいものがいいと誰が言い出したのか。青のりぱっぱに練り辛子、出汁入り三杯酢で食べるトコロテンに限らず江戸期の記録などでも白玉団子は黒蜜や黄粉でなく、甘酢で食べるのが習慣だったみたいです。
夏に欠かせない酢の物ですが、我が家は若芽に胡瓜、煮タコの薄切りを生姜で和えます。皆様はいかがでしょう。
関西などでは主にハモを甘酢で胡瓜に和えるらしいですが、胡瓜に甘酢で和えて美味しかったものは鰹のナマリ節です。
池波正太郎さんのエッセイでは「戦前の東京の小料理屋」では真夏の突き出しの定番でビールに合うと書かれていますが中々これが一品料理には秀逸。
鰹節とタタキの中間と言ったナマリ節。千葉にもスーパーのお惣菜でたまに出ます。お味噌汁などに使うのが一般的ですが、甘酢で角切りにした胡瓜に豪快に合えますとまた姿のいい一品料理に。使いようによってはパサパサ生臭いナマリ節が酢でこなれ、胡瓜の瑞々しさの取り合わせにも中々妙。
ビールもいいですが、お供は冷酒か、癖のない麦焼酎のロック。これに烏賊の一夜干しに溶き辛子を添えた茄子の浅漬けでもあれば夏の夜の晩酌は満足(o≧∇≦)o機会ありましたらぜひお試しあれ。
(2014年7月16日掲載)