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“ ”はだれなんだろう。わたし?おれ?ぼく?うち?
えんとせんのせかいでおれはかんがえる。……うん、“おれ”がいちばんしっくりするな。おれにしよう。
さて、ここはどこだろうか。なにもみえない。うごけもしない。こえもだせない。つみ、というやつだろうか?
そうしてなやんでいるとちいさなおとがうえからなった。うえをむくとひかりがおちてくる。そのひかりはおれのあたまにおちてきた。
そのしゅんかん、おれのしらないじょうほうがなだれのようにながれこんできた。
……いや、しらなくない。
知っている。
俺はこの情報を知っている。
俺の名前は柊 一。出身地は日本、年齢は18歳、好きな食べ物はシチュー、彼女いない歴=……なんか余計なやつも思い出してるな忘れよう。
記憶を整理した俺は立ち上がる。いつのまにか身体が見えるようになっていた。
「えーっと、見渡す限りの真っ暗空間だな。端が見えねぇー」
やっと目が見えるようになったのにこれじゃほとんど変わらないじゃないか。
だが、まったく何も見えないわけではなかった。
この空間の地面の色は真っ黒だが、空間そのものの色と言えばいいのか、その色が灰色なおかげで少なくとも自分の位置はわかる。とりあえず何かないか探そう。
「どんくらい歩いたんだろ……」
何となく歩いているが、かれこれ数十分は歩いた気がする。しかし目の前の光景は一向に変わらない。
いや、そもそも俺は進んでいるのか?地面を叩いたり引っ掻いたりしてみたが傷一つつかなかった。
もしかしたら俺はすごく狭い部屋でランニングマシーンにでものっているのかも知れない。
そう思うと灰色の光景がすぐ目の前にある壁のようにも思えてきた。
「……気持ち悪い」
距離というものは人をここまで狂わせるのか。
目は虚に、呼吸は徐々に浅くなっていく。
耳鳴りも聞こえてきた。
もうすでに限界だったが、俺の目はまだ希望を捉えることができた。
「なにかある」
掠れたひどい声だ。
しかし俺は無我夢中で走った。目に変化がある。それだけがただ嬉しかった。
「……あれは、椅子?」
西洋の椅子のようだった。
装飾も何もない木の椅子。しかしそんな椅子でもこの空間では異質だ。
「なんでここに椅子が……」
俺はその椅子に手を伸ばす。
その瞬間、小さな音がした。
何かを叩いたような音だった。
「はっ?」
足に感覚がない。
いや正確には地面に触れている感覚がない。
見ると自身を中心として1mほどの大きさの穴がいつの間にかできていた。
「おおぉああああああああ!?」
もちろん俺は何もできずに落下する。
穴の先は地面の上とは違って真っ白な世界だった。
眩しくて思わず目を細める。
落下していく感覚だけがある中、一つの言葉が聞こえた。
『世界を救え。』
右も左もわからない初心者なんで誤字脱字は大目にみてくださると嬉しいです…..




