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親友の友達、私のクラスメイト  作者: 秋羽


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親友の友達

「みーさーきー!体育着返して!?」


声の主を辿ると彼女は教室のドアから私の方へと向かってくる。


「あ、ゆきごめん、忘れてた!」


朝体育着を忘れて、隣のクラスにいる友人に借りた。昼休みに返そうと思っていたのにすっかり忘れていた


「もー次の時間使うんだから忘れないでよ」


私の親友。小野寺雪(おのでらゆき)


彼女とは家族ぐるみの幼なじみで幼稚園からずっと一緒だった、高校生になるまではクラスも同じでずっと親友を続けてる。


「ごめんってば、帰りにジュース奢るから許して」


席の周りにいる友達たちは相変わらずだねと微笑んでくれる。


「ならゆるそーじゃないか」


彼女は笑いながらも許してくれた、優しくて、明るいスクールカーストなんて気にしたことはないが一軍であることは間違いない。


そして私もこのクラスでいえば陽気なグループに属している。けどこのクラスにはもう1つ陽気なグループがある。


決して仲悪くはないけど、よくもない。なぜなら話したことがないから。


教室の後ろの方で喋ってるもうひとつのグループに目をやるとそのうちの1人と目があった。


彼女の名前は宮下(みやした)七瀬(ななせ)


常に笑っているイメージで、人当たりもいい。髪の毛は若干茶色いけど注意するほど明るいわけではない、ピアスは片耳に2つ空いてる。世間一般的のギャルではない、気がする。


「美咲どうかした?」


友達に声をかけられるまで考えてしまった。友人ではない彼女。一方的に知ってるいるだけ。ただのクラスメイト。


何故か集中できないまま午後の授業を受けて、隣のクラスにいるわたしの親友を迎えに行き、一緒に家に帰る道を歩き出した。


「2年生になってから課題多くない?」

ゆきは文句を言いながらリュックに入ってる電車に乗る定期をだした。


わたしは相変わらず、どこに置いたか思い出せずカバンを漁っている。いつも通りなのでゆきは疑問にも思わず見届けてる。


「そんなに課題あった?普通じゃない?てかまじでどこ、ないんだけど」


他愛もない話をしてわたしはカバンをひっくり返す勢いだった。


「どうせまた制服のポケットとかじゃないの?」


ゆきは手を伸ばし私の制服のポケットを探した。


「ほれぇーあったよ」

「…ありがとうございます。」


ふたりで笑いながら電車に乗り、違う電車にも乗り換え、1時間半ほど経ってようやく電車を降りた。


「今日はうちくる?」


帰り道ゆきはいつも聞いてくれる。

中学生になってからあまり家に帰って来ない両親の代わりに、ゆきの両親は私も一緒に面倒を見てくれていた。


「今日はひとりでご飯食べるから大丈夫だよ、ありがとう」

「そっかー、じゃまた明日」

「また、明日ね」


ゆきと家が向い同士で、別れて数秒で家に着いた。


誰もいない家。

両親は今大阪にいる。会社を経営していて、私が高校生になったタイミングで父親は大阪に行くことにした、私は引っ越すつもりがなかった。

私に甘い両親は家を売りに出さず、大阪でもう1つ家を買うことにした。母親は定期的にこの家に帰ってきて私の世話をしてくれる。父親も少ないけど、私のために帰ってきてくれる。

私もひとりが嫌とかではないから全然平気だった。


ひとりで暮らすにはかなり広いこの家にすっかり慣れ。制服から着替え、リビングにあるソファーに横たわる。


「えっぐい暇だわ」


何もすることがない。これといった趣味がない。飽き性である私は何も向いていない。


「やっぱゆきの家にいくっていえば良かった。」


そんなに些細な後悔をしつつ、私は書斎へ向かった。


父の書斎だった部屋、今は私しか使っていない。本が好きだった父に似て私も本が好きだ、漫画や小説なんでも好き。

色んな考え方があって、興味深い。


毎日変わりない日々を過ごすことにいい加減飽きてきそう。


そんな思い出久しぶりに土曜日出かけることにした。


「梅雨で晴れは中々素晴らしいねぇ。お出かけ日和って感じ?」


独り言の激しい私家を出る前に天気予報を見て今日の着る服を選んだ。


ひとりで何かをするのは好きだ。私とゆきは、地元からかなり離れた高校に通っているから、クラスメイト似合う心配もない。

心配することもないから別にあったところで何もないけど。


「髪の毛も染めてみたいものだねぇ」


テレビには美容特集みたいなのがやっていた、髪の毛を染めていない私は少し羨ましかった。


出かける準備は整った。電車で2駅ほど先にあるショッピングモールに行くことにした。


「梅雨なのにあつい。」


汗をかくほどではないが、かなり暑かった。

早足でモールに入り、今日目当てだった夏服を買うために色んな服を見ていた。


何着か購入し、手に持つ。本も買おうとして本屋に向かっている時だった。


「美咲!」


後ろから私の名前を呼んだ、この声はゆきだ。

ここは地元のショッピングモールだから会うこともある。

けど、ゆきの隣には珍しい人がいた。


「宮下さん?」


彼女はクラスメイトの宮下だ。グループの違う彼女とは初めてプライベートで会った。


「どうも、鷹野(たかの)さん初めてだよね、喋るの」

彼女は思っていたよりギャルじゃないのかもしれない。私服もどちらかと言うと清楚系で可愛い。


「珍しいね、ふたりが一緒にいるなんて、しかもこんな所で。」


なんて喋ればいいか考えていた。けど何を喋ればいいかなんて分からない。


「去年クラス一緒だったか、友達になったんだよねー、めっちゃ気あってさ」


ゆきはそういい、手に持ってたジュースを私に渡してきた、おそらく美味しいから飲んでみな?の意図がある。


「そうなんだ、たしかに気は合いそうかも、勝手なイメージだけど」


わたしはゆきが渡してきたジュースを1口飲んで、また1口飲んだ。案外美味しかった。


「なんかね、七瀬と美咲似てる気がするんだね」


私に似ている。どういう意味だろう。


「そういえばなんで、こんなところで?」


私は話題を変え、さっきから気になってることを聞いた。


「あ、七瀬が部活に必要なもの買うためにここら辺きたついでにここのモールで買い物〜」


部活。宮下さんって部活入ってるんだ、なんか意外かも。

部活入らずに友達とかと遊んでるのかと。


「宮下さん何部だっけ?」

「弓道部だよ」

「弓道部?!まじ?めっちゃなんかすごいね」

「意外って言おうとしたでしょ」


やば。バレてる。


でもめっちゃ意外。


「いやまぁ、すごいねなんか、うん」


意外すぎて語彙力下がる。


「弓具店ここが1番近いから雪に案内してもらったの」

「あー、なるほどね」


納得した。じゃないとこんな所には来ないよね。


なんだかんだ言って、宮下さんと話すのは楽しかった。3人でそのまま近くのカフェで午後まで話した。


家に帰り今日のことを考えた。


「宮下、七瀬ね。学校では話しかけるのムズイかな、グループ違うし。」


宮下七瀬のことに何故か気を引かれ、ずっと考えていた。


「名前までかわいいのずるいな」


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