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天才(馬鹿)とサンタは紙一重  作者: 紫雲
プロローグ
1/9

【悲報】馬鹿はタイムマシンを作った

不定期更新かなぁ

子供の頃から、ずっとサンタクロースを信じてきた。

中学の頃、友達が「親がサンタなんだ」と言っていたが、そんなはずはない。

なぜなら、父さんに確かめたとき「いる」と言っていたからだ。


当時の俺は短気だったこともあり、こうした意見の食い違いだけで喧嘩沙汰になることが多かった。周囲からは「稚拙だ」「馬鹿だ」と言われ続けてきたが、俺としては「そんなわけあるか」と、全否定してやりたい気持ちだった。

なぜなら、俺は世界一の科学者だからだ。


そう――俺は20歳という若さでありながら、世界一の科学者と称された武藤吾析その人である。

……まぁ昨日、科学者は辞めたんだがな。


話は少し遡る。中学の後半、俺はどうすればサンタクロースと会えるのか、ずっと模索していた。

そして「GPSの仕組みを解説するテレビ番組」をたまたま見ていたとき、衝撃的な情報に出会う。

番組によると、GPSは人工衛星で時刻を計測するとき、相対性理論で生じる“時間のずれ”を補正しなければ正確に位置を測れないらしい。

これを聞いたとき、俺の中でピンときたのだ。


「相対性理論がGPSの中でも役に立っているなら、いっそ光に近い速度で移動すれば、もっと大きな時間のずれが生じるはずだ。

 つまり、タイムマシンが作れるんじゃないか?」


その瞬間、サンタクロース発見器を自力で作るのは無理でも、相対性理論を利用して時間を越えられれば、未来かどこかで手に入れられるかもしれない――そうひらめいた。


相対性理論自体は、多くの人が名前だけは聞いたことがあるだろう。

光の速度に近づくほど、自分以外の世界で流れる時間が相対的に速くなる(=自分の時間は遅れる)というものだ。飛行機を使った実験でも、その理論が正しいことが確認されている。

ちなみに、光速を超えて移動できれば、理論上は過去に戻ることも可能だ。


こうして俺は科学者の道に進み、GPSの原理に触発されて相対性理論を応用した「ほぼ光速」に近い速度移動と、使用者の安全を保つ技術を実現。ついにタイムマシンを作り上げた。

しかし、ここで一つの大きな穴に気づいた。

それは「今の地球上の物質や技術では、光速以上を出せない」ということだ。


つまり、作ったタイムマシンでは過去に戻ることができず、片道切符になってしまう。

何とか往復できるよう試行錯誤を重ねたが、どうしてもうまくいかなかった。


だが、思考を巡らせるうちに単純なことに気づく。

「今のタイムマシンが片道切符でも、未来に行った先ではどうだろう?」


そう、片道切符のタイムマシンで遥か未来に行き、その未来の技術で光速を超える完璧なタイムマシンを作ればいいのだ。遥か未来なら過去に戻る技術も普及しているはず。

あとはそこでサンタクロース発見器を買えばいい。


そうして俺は未来に行き、サンタクロース発見器を購入して過去に戻ってきた。

そして現在、研究室の室長のもとへ挨拶に行き、こう告げた。


「サンタクロース発見器を手に入れたので、もうここには用がありません。さようなら」


こうして俺は、サンタを探すため海外へと旅立ったのだ。



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