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失恋  作者: 魅零
6/9

〇5話

03月14日――


今日はホワイトデー。


あたしは朝からわくわくしていた。


だって、剛輝からなんか貰えるかもしれないからッ☆


それだけであたしの心は踊る。


実は昨日、剛輝から久しぶりにメールがきてたんだ。


『ねえ、明日何時に部活始まる??』


『えーと…

08時くらいかなあ』


『わかったッ』


『うん(ω)』


『渡すね??』


『えッ??』


『なんでもないや』


というように。


あたし、最初はホワイトデーの存在なんか忘れていた。


だから、


『えッ??』


とか心ないこと送っちゃったんだよね。


剛輝、傷ついたかもしれない。


どうしよ。


あたし、バカだ。


まあ、明日になれば大丈夫だよ!!


たぶん…


あたしは抑えきれない気持ちと不安な気持ちが交錯する中、眠りについた。


そして、今日になった。


いつものあたしなら、部活しに行くくらいはあんまり外見を気にしないんだけど、今日は違う。


気合い入れて、朝シャンして髪を緩く巻いて、眉いじって、まつ毛クリンクリンにして。


01時間半はかかった気がする。


早起きしたし、いつもは始まる05分前くらいに体育館についていたけど、今日は40分前に家を出た。


車で学校に向かう。


10分でつくくらいの距離にある学校。


朝早いから、そんなに人は居なかった。


体育館前で降ろしてもらうと剛輝らが所属する部活はもう始まっていた。


早ッ!!!


どうしよ―ッ


剛輝は…居た。


必死にボールを追いかけている姿がそこにはあった。


あたしは仕方なく、体育館の中に入っていく。


それから03時間ほどの部活をあたしは乗り越えたけど、剛輝はまだ部活中―。


長い!!!


あたしは友達に頼んで01時間ほど、待つことにした。


友達と輪をつくって話していると、01人の女の人があたしらのところへ近づいてくる。


誰――?


「久しぶりやの〜」


友達の01人の頭に手をかける。


「えっ?!」


あたしの友達も分からないみたい―。


「あの、ほらッ塚田――。」


いっせいにみんながあたしに振り向く。


「つ…塚田。」


戸惑うあたし。


剛輝のお母さんじゃん。


若いからわかんかった。


見た感じ、33歳くらい。


何歳の子だっての。


あたしのお母さんと10歳くらいの差がある気がする。


剛輝のお母さんはあたしらに手をふってどこかへ行ったしまった。


それからあたしらは01時間待ったけど、終わる気配がなくて帰ることにした。


そのあと、剛輝からメールもこない。


今度こそ終わっちゃったのかな。


一筋の涙が頬を伝った。

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