090.銃之支配を奪い取れ(6)
ハウルは収集した情報を次々と表示していく。
『情報分析(人間)。
1.ルッティア・バーボン(愛称:ルバー)。
黒褐色の肌にアフロヘアーの荷物番。
我の分析では銃之支配で出会った中で一番強いと断言しよう。
まぁ、菜茶の前では赤子同然だが。
2.アルボリー・スウェード(愛称:アス?)。
銃之支配のTOP3という青年。
実力も不足、舌も不足。だが、今のところ情報源の塊。
ぶっちゃけ情報収集が終われば捨てて良い』
『いや、アルボリーはああ見えて見る目はあるぞ』
『菜茶、あれは無い』
『ありか無しかは私が決めるのだ、ハウルは続きを開示』
『了解。
3.スピューカ・コリュン(愛称:スコ)
介抱してくれた女性。
スコの部屋だったとすれば、今菜茶とAIが来ている服はスコの私物だろう。
ハミ下着は我としてはGOODだ。
4.他、モブたち
特に有効な情報は無し』
『うん、人物情報は碌なのが無いな。次だ』
『了解。
単語分析。
1.祈願者
強く願う事により、願い事をかなえた者。
人類の誰でも願い事を得る事が出来る半面、我よ我よと自由勝手に願い事をかなえていった結果、ボロボロになった世界。破滅へ向かう人類を守ろうと願った祈願の集合体が、あの世界の宇宙船となっている。
2.宇宙移住艦大陸
祈願者を隔離する宇宙船。
宇宙船の地下には封印が眠っている。
例えば銃之支配ならば、封印され隔離される主な原因が銃を願った少年がそもそもの発端だ。
ヒーローものの影響で、銃がカッコいいというイメージと、使って敵をバシバシ倒したいという思いからRLが生まれたそうだ。
所詮は少年の知識とイメージ、銃はあのような不完全なものとなったが、好きなだけ銃が扱える世界となったわけだ』
『長い、がそんな話をアルボリーはしていたのか』
『是、暗号解読には時間がかかったがこんな感じだろう』
『私達でも願えば何でも叶うのかな?』
『肯定、ただし封印されるため推奨はしない』
『ふふ、言ってみただけだ。そもそも私は』
叶えたい願いが思いつかない程、不自由はしていないのだから。
『それでは結論を急ごう』
『了』
『私、いやこの地球上にRLの世界の祈願が影響を及ぼした、と考えれる?』
『是、菜茶が不可思議な記憶と行動をとるとは思えない』
『だとすると、これは私達地球人へ喧嘩を売ったという事に違いないね』
ちゅるりと舌なめずりをすると、不敵に微笑んでしまう。
『この私に喧嘩を売った奴をひっぱたたきに行こうか』
まずはあのRLの世界を完全攻略したうえで、言ってやろう。
『運営よ、ざまぁみろ! と』




