201.真ラストダンジョン(12)
そして私達の歩みは同時に止まった。
大地が裂け、大きく揺れる。
どういう理屈かは全くもって不明だが、巨大なゴーレムが大地の裂け目から頭を覗かせると、そのままムクリとその全身を地上へと現して見せた。
「Oh……」
カタリナが思わず感嘆の声を上げる。
巨大ロボットや宇宙の戦士のごとくその巨躯は威圧感を放ち、まるで私達なんか見えてないのではないかという程高い地点からシッカリと視線が交差するのがわかる。
「何ヨ、巨大化は負けフラグとかいった馬鹿な奴ハ!」
「誰も言ってない」
「巨大な敵には巨大な乗り物で迎え撃つってセオリーは、どこからやってくるの?」
「カタリナ、残念ながら私達はこの体一つでアレを叩き潰す必要があるんだよ」
「デスヨネー!」
だから素直にスクロール使っちゃおうと言ったのだ、と言いたげにホイールスピナーを構えて見せるカタリナ。何だかんだいいつつ、しっかりと戦闘準備に入るあたり内心はやる気に満ちていると見える。
「相手のボディを削り、コアを剥き出しにした時点で一番近くに居る人が躊躇なくアタック加えるっておことで、良いわよね?」
「「「イエス」」」
何故ジャンとジェまでカタリナ風に答えるのかしら。まぁいいわ、ドロップ品はラストアタックの人の物って事で、長時間の戦闘が幕を開けた。




