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190.真ラストダンジョン(1)

 降下作戦はとろろ昆布の力、密着によって無事どの艦隊も被害を出すことなく240リミットの脅威地表へと着陸をしていた。


 住民たちには説明をしたつもりだけど、ダンジョンの入口へ向かう為に銃之支配から降り立とうとした時だった。


「なぁ、イクラの嬢ちゃん。本当に行っちまうのかい?」

「しつこいわね、ここを攻略しなきゃ皆死んじゃうのよ?」

「死ぬ死ぬって、現に無事着陸出来たんだし、このままって訳にはいかねぇのかい?」

「こっちとしては何度もアンタの死に面を拝みたく無いのよ。借りはちゃんと返さないとだしね」

「んー、んー……何かまるで俺が一度死んだように聞こえるが、まぁ良い。わかった、そこまで固い決意があるならしょうがねぇ、俺も命かけて同行してやるよ」

「否っ! あんたはここを守り通しなさい!」

「なっ、人の想いをなんだと思ってやがる!」


 同行者が多い方が攻略難易度も下がるのが普通であろうが、今回このアフロボンバーを連れて行くわけにゃいかないのよ。私の心を読ませるような馬鹿は論外。


「とにかく、今回の攻略には仲間が大勢いるの、だから心配しないで。ちゃんと戻る場所、確保しときなさいよ!」


 久方ぶりに再会できたルバーの顔をみた瞬間、涙を流しそうになったがそれは最初だけ。

 元気なコイツと会話をすると、めんどくさい、とにかくめんどくさい奴という感想しか出てこなかった。


「ハウル、自動操縦で後は宜しく」

「了」


 戦闘機に乗り込むと、ゆっくりと加速を始めやがて機体は高度を上げていった。

 レーダーのところ狭しと、強者達みんながダンジョンの座標へと移動していることが確認できる。


 女性陣メンバー。


 私、阿賀沙蛇あかさた菜茶なちゃ(イクラ)を筆頭に以下メンバーが集結している。


 FPS勢。

 HotGirls(ホットガールズ)のリーダー、クレナイ

 HotGirls(ホットガールズ)魔王咲まおさき、砂の力を保持。

 HotGirls(ホットガールズ)升緒マスオ、風の力を保持。

 HotGirls(ホットガールズ)のとろろ昆布こんぶ

 HotGirls(ホットガールズ)LiLy(リリィ)宇宙眼見ソラガンミを保持。

 HotGirls(ホットガールズ)儚夢アネモネ


 SayYeah!(セイヤァ)Emmaエマ、癒しの力を保持。


 格闘ゲーム勢。

 女子高校生プロゲーマーAI(アイ)

 賞金女王のジャン・チュン、金を生み出す力を保持。

 同チーム所属のジェ・ジェン。

 

 レースゲーム勢。

 世界ランク1位のカタリナ・ホワイト。


 総勢12名が3チームに再編成され、同時攻略を開始する事となる。


 第一チーム。

 銃の力を保持するイクラと、ジャン・チュン、ジェ・ジェン、カタリナ・ホワイトの四人。

 一位の称号を持つ者で構成されている。


 第二チーム。

 チームをまとめるリーダー資質のあるクレナイ、とろろ昆布こんぶAI(アイ)Emmaエマの四人。

 ハウル曰く、癒し系で構成されているとの事だ。


 第三チーム。

 HotGirls(ホットガールズ)魔王咲まおさき升緒マスオLiLy(リリィ)儚夢アネモネの四人。

 言わずもがな、既に完成されているチームをそのままぶつける。

 救世者も三人居る最大火力チームだ。


 攻略はそれぞれのチームで開始し、第七階層で再集結する事を約束しそれぞれがダンジョンへと侵入した。


「宜しくね、ジャン、ジェ、カタリナ」

「任せるよろし」

「任せて」

「よろしくマイティ」


 私たちの姿は現実と同じ姿かたちが反映され、手を握る感触、息遣い、何もかもが現実リアルと相違ない世界。

 RLのデバイス一つでこの全てを違和感も操作間もなく再現しているのだから、本当に狂った装置デバイスである。コレの製作者にも、時間が出来たら問い合わせないといけないわね。

 そんな事を考えながらも、私達第一チームは攻略を開始した。


「私が、ああっ!?」

「ふふん、私の力凄いよ?」

「ジャン、魔力の無駄遣いはダメ」

「ジェ、そんなケチくさい事いうてたらダメよ? 回復アイテムも大量に集めたら無敵ね!」

「くぅ、マイティ、私にも何か武器を!?」

「カタリナ、落ち着いて。スライム一匹狩るのにはしゃぎすぎよ? それに戦闘速度を競おうと思わないで、自分も装備をしっかり集める事に集中して」

「はぁい」


 この中で一番まともなのはジェくらいか。

 いや、能力だけで言えば三人ともピカイチなのだけども、クセが強すぎる。


「ともかく、第一階層はもう誰も心配ないくらいには動けそうね。どう? 1時間後にお披露目会なんて」


 どうせだ、ここは各自の運力(ドロップセンス)をみてみようと、私は提案する。

 すると、四人行動をする必要はまるで無いとばかりに三人は頷く。


 待ち合わせ座標ポイントを決めると、それぞれは四方へと散会した。


「何よここ、本当に色んなものがドロップするわね」

「恐らく、それだけ様々な物を飲み込んだのだと推測」

「そうね。ハウル、何か今のところ問題があるチームはありそう?」

「……一番バラバラという点では、間違いなく菜茶のチームだろう」

「はぁ、そうよね」


 紅でも第一チームに引っ張ってきて、リーダーでもさせればよかったかしら。

 まぁ始まったものはしょうがない、私は私のやり方で進めていく事にしようとすぐに気持ちを切り替えるのであった。

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