140.ローグライフヘル開幕
効率は下がる一方で、水金地火木土天海冥という言葉ががるように次々にイラストやCGで見知った惑星は240リミットの脅威に呑み込まれ、絶望の壁は大きく荒れに荒れそのまま全てを飲み込んでいっていた。
気が付いた時には地球の影を捉え。
人類すべての人々が警鐘を鳴り響かせ行動しようとした時には、すべての運命は定まってしまっていた。
ああ、あの時もう少し効率よく立ち回れたのではないだろうか。
ああ、あの時叱咤激励死ぬ気でやり抜く場面だったのではないだろうか。
渦巻く思考の中、私は大地に不時着した銃之支配を遠目に眺めながら大地に座り込んでいた。
空の彼方、地球が遠い彼方の大地に衝突し悲惨な音をたてた瞬間、意識は遠のく。
『菜茶、しっかりしろ』
『なんでアンタは地球がぶっとんだ今でも平気なのよ』
『……それはわからない。ただ人類の何パーセントかはこの世界に不時着しているようだ』
『みたい、ね。綾乃もギリギリデバイスからローグライフの世界へ意識を没入させたって言ってたし。でも、私たちは本当に死んでいるの? 生きているの?』
『ログアウトが出来ないのは体が残ってないからだろう、と予想する』
何の配慮も無く言い切るハウル。
地球が衝突した位置は遥かかなただったが、その衝突に私は死に戻りマイルームへと舞い戻っていた。
外へ出ると、更に見るも無残な姿しか残っていない銃之支配が山のような大地の姿となって大地の中へ埋もれていた。
惑星を飲み込むたびに衝突で死に戻ってはいるが、マイルームから出るとリスポーン位置は決まってこの銃之支配の上だった。
私達は本当に生きているのだろうか? 皆はチャットも通じなくなっているし、大丈夫なのだろうか。
食事は、家は、一体私は何をしていけば良いのだろうか。
「ほんと、こういう時こそ出て来なさいよ……」
思わず今は亡きルバーを思い浮かべる。
不時着時にこの世界の住民の大半が死傷したが、何とか生き延びれたと思いきや惑星を飲み込む衝撃で全員が無へと還ってしまっていた。
「もぅ、前に進むしか無いのかしらね」
私は絶望の中、この大地の上で何か出来ないかと行動を開始する。
地獄の大地をならず者達は歩み出す
ローグライフヘルはこうして開幕する。