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121.一方その頃

 プロゲーマー達が試行錯誤をしている中、私も頭を悩ませていた。


「僕の話を聞いてくれてありがとう!」

「いえ、でも私に協力出来る事は資金面くらいしかなくて申し訳ないです」


 頭を下げ、曄華ハナハナ教授に礼をする。


「いいや、皆何もわかっちゃいないんだ! あの惑星が突然見えて僕だって最初は歴史的一ページに巡り合えた人生に感謝さえしたさ、最初はな! でもね、異常すぎるんだよ。これまで見えていた物が突然見えて、それが徐々に鮮明になっていく。この意味が理解出来てない奴が多すぎる。少し考えればわかるよね? 鮮明に、徐々に大きく見えてくるって事は事象としては」


 指を一本ずつ立てて何度目かの力説が始まった。


 「一、飛来してきている。二、新しい星が生まれる瞬間に立ち会っている。三、異星人の侵略、とか、他にもいくらでも考えられるよね? 新しい技術を用いた新型スコープで覗いて視認できるのなら、別だったけどね? 今回は突然だからね。でも一番と二番の理由が両方該当しているとなると、人類は選択しなきゃいけないよね?」


 地球を捨てる、もしくはあの飛来物を破壊する。


「でも僕たち人類は非常事態ってのはとことん対応力が無くてね? それも理解を超えた既知外キチガイに関しては丸で興味を示さない。示さないどころか、そんな事実は無かったとか見なかった事にするという愚考ぐこうの結論にたどり着く。愚考の結果が行動として結びつくと更に最悪でそんな事実を思考から叩き出そうとするんだよね? 燃えている家があって、家の中は安全だと思っていたら燃えていても飛び込んでしまうような、そんなレベルの愚考だよね? もっと別の例えが良いかい?」


「いえ、教授。先ほども申し上げましたが残り9日をきっていると私は思うのです。ゲーマーの勘、としか言えないのですが、こういう感覚にはプロスポーツ選手などに負けず劣らず、いえ」


「人類で最も優れていると言わせてもらいましょう。そうでしょう? 誰も動き出していないのだから」

「うぅむ、確かに僕一人で結論を出そうとしていたらもっと時間が必要だったかもしれないし、だからどうしたら良いのかって行動もとれなかっただろうね」


 天文学の曄華ハナハナ教授を中心に、あの新惑星を破壊する術について進言した内容は以下だ。


「頼みましたよ教授? 各軍事関係者、IT関係者、そして技術者達との連携をお願いいたします」

「本当に、君がマイティって呼ばれているのも納得だよ」


 白衣姿から眼鏡をクイッとあげる姿は私が知る天文学者の姿とは大分程遠いが、私が調べた中では一番まともなレベルでアレを認識していた。


「それでは、私は国口を相手にしなきゃいけませんのでこれにて」


 少し時間がかかってしったが、やる事はまだまだある。

 今日中に各国の首相おうさま達には重い腰をあげてもらい、集まってもらう必要があるのだ。


「はぁ、私は真面目にゲームで遊びたいだけなのにね」


 現実リアルに攻略ゲームを持ち込まないで欲しいものである。

 貯金という名の資産は既に十分の一くらいまで減っているが、アレを何とかしなければどうせ無駄になるのだから、とことん溜め込んだEXP(ちょきん)でパワープレイをさせてもらうからね。


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