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女体と初対面した件

さっそくのブックマーク登録、本当にありがとうございます!

とてもうれしいですし、モチベーション上がります

「勇者様、わたくしたちのお話を聞いていただけますか?」


 目の前の、つい数分前、自分を(おさ )と名乗った女性――アーシアがそう切り出す。

 年齢は二十代中盤から後半といったところだろうか?

 こちらも今まで直接どころか、テレビや雑誌なども含めて目にしたこともないような美女である。

 その見た目だけで判断するととてもそんな役職についているとは思えないが、先ほどの彼女を目の当たりにしているので少しも疑うことはなかった。

 それは一時間ほど前、和也がしびれた足によろけてしまった時、階段下の美少女、美女軍団の先頭から駆け付けて、彼の体を支えた。その後も迅速に軍団に指示を出し、立派な大木で作られた神輿を用意させ、その上に乗せた彼を町から大きく離れた神殿から町の中心街であるここまで運ばせた。

 彼女がもともと控えていた位置、彼女に向けられる美女たちからの信頼のまなざし、大勢に指示を出し束ねる統率力。そして何より、その身からあふれ出る力強い雰囲気を感じ取ったので、むしろ自己紹介される前から中心人物であることはわかりきっていた。


(さすがに、まさか長とまでは思わなかったけど――!?)


 その時、さわやかな風が流れてきて、アーシアのいい匂いが和也の鼻腔をくすぐる。

 結果、思い出してしまったのだ。

 彼女の一糸まとわぬ、美しい裸体を。


 神殿でのアーシアの対応は文句の付けどころがなかったが、一つだけ和也の要望を渋った場面があった。 べつに無茶苦茶だったり、理不尽だったりする要求をしたわけではない。


「……あの、股間を隠すものをなにか貸して――」


「なりません!」


 その現代人的感覚からすれば至極真っ当な、


「……いや、でも、このままというわけにも――」


「なりません!」


 むしろやらなければ社会的に抹殺確定の普通の要求を、


「……いや――」


「なりません!!」


 これでもかと、必死の形相で食い気味に却下されたのだ。和也のそそり立った部分を、食い入るように凝視しながら。


「……わかりました。勇者様のそこまでのお願いでしたら、いたしかたありません。」

 

 結局十分近くの押し問答の末、アーシアはそれはもう残念そうな表情でしぶしぶ首を縦に振る。そして自分を包んでいた真っ白な衣装をさっと脱ぐと、和也の股間にかけたのだ。それはまるで、物干しざおにかけられたシーツを彷彿とさせた。

 しかし、和也はそんなものを気にしている状況ではなかった。

 彼の眼は釘付けになっていたのだ。

 放り出された二つの、巨大な山に。

 それぞれの山の頂点に慎ましく咲く、ピンク色の蕾を。

 そして山を下山して、なだらかな平野を歩いた先にある、きれいに生い茂った草原を。

 それが彼にとって母親以外で初めて目撃した、女性の裸だった。


 和也はこれでもかと興奮していた。ギンギンに息子を反応させ、さらにそり返させる。

 彼は確かにブス専だが、たとえ好みの相手でなくても女体がそこにあればそうなってしまう。

 普通に美人が好きな男であろうとも、ブスであろうと裸の女に誘われれば息子の衝動を抑えられないことがある。

 それが男という生き物なのだ。

 和也はそれに加えてやりたい盛り、童貞、規格外の性欲の三拍子がそろっているのだから、誰も彼を責めることはできない。


「ふふっ。わたくしなんかの……こんな醜いわたくしなんかの体でそうなっていただけて、心から光栄です。」


 ぼぉっと自分を眺めている勇者の下半身を愛おしそうに見つめながら、アーシアは言った。


「勇者様がブスをお好きというのが本当だとわかって、安心いたしました。」


 脳内が女の裸で埋めつくされていたその時の和也に、その言葉は一文字も聞こえていなかった。


 これが一時間ほど前のやり取り。その後の和也はアーシアの裸から目が離せず、神輿の上から彼女の体とピンボケした風景を眺めていた。そうした時間を過ごしていると、


「勇者様、バンザイ!!」


 再びのその大合唱で意識を覚醒させられ、いつの間にか街中に着いていたことを気づかされた。

 町は大歓迎ムード。建物の二階や三階の窓から様々な色とりどりのフラワーシャワーを降らせ、大通りの両端を埋め尽くした人々は大きな拍手を鳴らす。

 神殿にいた人数の何倍もいるのかもしれないと感じさせる壮大な光景。

 そして、やはりというか見える限り男の姿がない。かつ、目に入る全員は美女、美少女だった。

 ポツポツあきらかな老婆の姿もあるが、そこまでいかない中年の女性も美しい容姿を保っていた。どこかの有名な歌劇団出身の女優。それを格段に磨き上げたよう、と説明すればいいだろうか。

 そうした住人の姿を見つつ、時たま手を振る美幼女に手を挙げて応えたりしていたら、神輿は噴水のある大きな広場に到着した。その噴水も石でできた素晴らしい芸術作品なのだが、それよりも和也はその広場に詰めかけていた大群衆に目を奪われた。


(……もしかして、何十倍かなこりゃ)


 そんなことをぼんやり考えながら、広間の目の前に鎮座する、議会場と説明を受けたひときわ歴史を感じさせるこの建物に入ったのだ。

ということでまた書いてしまいました

よろしくお願いします

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