参考資料その4:用語紹介(その他)
※ご注意
これは本編から独立したおまけです。
参考資料その4、風習や組織などに関する説明です。
なお、おまけはこれで最後となる予定です。ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました。
【ソル】
ソルディランド王国が発行している通貨の単位。国内における価値は比較的安定している。
王都に住む標準的な市民階級の家族が一ヶ月食べていくのに、二千ソルは必要と言われている。
一ソル銅貨、十ソル銀貨、百ソル金貨などが流通しているが、現金以外にも手形取引なども行われている。
【成人】
ソルディランド王国では一般的に十五歳で成人とみなされる。未成年は慣習として夜の酒場に入れなかったり、職業選択や関所を超えた移動などにも制約を受けることが多い。成人後は、よほど裕福な家庭でもない限り「自分の食い扶持は自分で稼ぐのが当然」とされる。
【ギルド】
同業者の組合。ほとんどの職種について存在する。各ギルドはそれぞれ王国全体を統括する本部と、各地を統括する多くの支部を持つ。
ギルドメンバーには階級が存在し、呼び方は各ギルドにより異なるが、星の数で表される点では概ね共通しており、エンブレムを見ればすぐに判別できるようになっている。また、会費は安いが議決権の無い準会員と、会費が高く一定の責務も負うが議決権のある正会員に分かれる。
・一つ星:見習い、半人前、徒弟。
・二つ星:若手、一人前、職人。
・三つ星:ベテラン、師匠、親方。
・四つ星、五つ星:ギルド幹部(支部長以上)。特に優れた者に名誉称号的に贈られることもある。
ギルドの例としては以下のようなものがある。
・傭兵ギルド:武力闘争や山賊退治などの際、臨時戦力として領主に雇われる者たちのギルド。傭兵は総じて稼ぎが良いが、流し流される血の量に嫌気がさして用心棒に転向する例は後を絶たない。
・用心棒ギルド:護衛や警備などを請け負う者たちのギルド。傭兵ギルドと兼務する者も多い。
・剣工ギルド:剣をはじめとする武器や防具などを作る職人のギルド。鍛冶ギルドとは非常に仲が悪い。
・鍛冶ギルド:農具や蹄鉄、日用品などを作る職人のギルド。剣工ギルドは不倶戴天の敵。
【王軍】
王家直属の軍。王都や直轄地、王立施設などの警備や防衛を司る。王軍騎士と王軍兵士により成り立つ。
国軍に比べ、直属の上官の命令より国王および王家の意向を優先させる風潮が強い。
生え抜きのエリート部隊で、能力と家柄の双方が揃わないと入隊は叶わないが、例外として王国捧武会の上位入賞者が推薦されて入隊することがある。
なお、王軍騎士は国王の直接の臣下であり、小規模ながらも国王より領土を下賜され、更には王国全土に通用する司法警察権を持つ。そのため、貴族に仕える(普通の)騎士と比べると実質的に一段上に見られることが多い。
【国軍】
王国のために活動する軍。王国全体の防衛を担う。主に国王配下の貴族たちによる軍事力の拠出により成り立つ混成軍。農閑期の農民から騎士まで様々な者が集まっている。
王軍に比べ、直属の上官の命令を絶対とする風潮が強い。
兵の質は王軍より低いものの、数では比べ物にならないほど大規模である。
【深淵党】
王国内のあちこちを拠点に活動する政治結社、あるいは犯罪結社。各地の山賊や海賊を裏から操っているとも、悪魔の血を引く者が集まっているとも、王国中枢と黒い繋がりがあるとも言われているが、その真の姿は一般には知られていない。
【王国捧武会】
王宮で毎年行われる剣術試合。武天使に捧げる奉納試合として行われる。出場するには推薦資格を持つ者の推薦を受けた上で各地の予選会を勝ち抜く必要がある。基本的に一生に一度しか参加することはできない。
上位入賞者は王軍騎士として取り立てられることもある。優勝者には栄誉ある「剣聖」の称号が与えられ、更に望む者には聖剣が与えられ、剣に認められれば晴れて王国聖剣士の仲間入りとなる。
放浪の戦士などが訳あって本名を隠す際、仮の名として歴代の剣聖の名を借りる風習がある。
【王国聖剣士】
王家に仕える聖剣士。特に功績の著しい王軍騎士や王国捧武会の優勝者に聖剣が与えられたり、在野の聖剣士が抜擢されることにより生まれる。
元々王軍騎士ではなかった場合、王軍騎士としての身分も与えられる。また、王国聖剣士隊の一員として組み込まれ、有事の際には隊単位で動くこともある。
なお、王家以外にも各地の有力貴族が独自に聖剣士を召し抱えており、かつ規模を拡大しようと狙っているため、在野の聖剣士にはあちこちからスカウトがかかるのが通例である。
【古典語と新約語】
古典語は、古くから王都近くで使われていた文語表記を元に発展した言語。役所の正式な書類や学術研究などは専らこの言語で行われる。領地持ち上流階級や役人、知識層などにとっては必須の教養だが、それ以外の民で古典語を読み書きできる者は極めて少ない。
新約語は、各地の口語表現をまとめて編纂され、王国全土で通じる共通語として広められた言語。王国内のほとんどの土地で日常会話として使われる。都市の商工業者や、農村でも村長をはじめとする中心層であれば読み書きができるが、貧民層や一般農民などを含めた全体での識字率は低い。特に農村の女性が読み書きを習う機会は、村長などの有力者の家に嫁ぐ場合を除いてほとんど無い。
そんなわけで、ルティアが新約語の読み書きをほぼ完璧にできるのは、村の風習的に言ってかなり異例のことである(とはいえさすがに古典語については、周囲に誰も知っている者がいないので習いようがなかったのだが)。一方でブルワージュ学園では一年生の間に古典語を徹底的に叩き込まれ、二年生以降の多くの授業が古典語で行われている。




