プロローグ
神様はいつだってきまぐれだ。
そのきまぐれに付き合わされて随分と年月が経った。僕の経験上、神様の気まぐれとは人間の気まぐれの10000000倍くらいめんどくさい。だって、そのせいで僕の人生は今まで生きた人間の誰よりもネジ曲がってしまった自信がある。
それでも、僕は負けなかった。神様にさえも。
だが、それも今日で終わりらしい。死の匂いがあちこちに充満しているのがこのボロボロの体でも分かった。
非日常を求めてしまったことが原因だということは薄々気付いていた。その願いが神様に届くとは、あの時の僕は全く気付かなかったよなぁ....。
何だかんだ言っても、この人生に後悔はない。今までの最高にイカれた日々は僕の求めた非日常そのものだったのだから。
でも一つだけ贅沢を言うならば、幸せになりたかったな。
神様、どうかお願いします。
僕はこのまま死にます。それは構いません。でも、もう一度....もう一人の自分に........チャンスをください............。
見たいんです................。神様のきまぐれに耐えきった自分を............。神様すらも振り回してしまった自分を............。幸せだと感じながら........人生を終えた................じ....ぶ................ん............................を....