第4話 ★ 俺と最悪の始業式 ★ 前編
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「おい、彰人!!」
「どうしたー」
声を掛けてきたのは竜也。
俺は眠い。
だから、今話しかけんなアピールをしているのだがこいつはおかまいなしだ。
「お前、また妹と幼馴染を侍らして学校へ来ただろ!!」
はぁー、またこれか。
「しょうがないだろ。妹はもともとくっついてくるし、芽衣は寂しがりやだし。」
「何ですってーー!!」
(しまった!!)
と思ったときにはもう遅い。
「誰が寂しがりやですって!?」
YOUというふうに、芽衣を指差す。
「べ、別にあんたが寂しいだろうと思って来てあげてるのに」
「欲しいと言ってないけど?」
その瞬間、芽衣の顔が真っ赤になる。
俺の脳に危険信号が点る。
(あ、ダメだ。油の注ぐ量を間違えたー!!)
「彰人の、バカーーパチンッ!!」
頬を平手で叩かれた。
叩いた人は手で顔を抑えて教室を飛び出していった。
「お前、ホント馬鹿だな」
「何が?」
こりゃダメだ、と言うふうに竜也は肩を竦める。
キーン、コーン、カーン、コーン。
始業のチャイムが鳴ったので、竜也は席に戻っていった。
(何だったんだろう?)
ガラガラ。
お、祈先生が入ってきた。
「コレカラ、シギョウシキ、デスノデ、タイイクカンニ、イドウシテクダサイ」
クラス全員がポカンと口を開けている。
先生はサイボーグだった!!
体育館に入って指定された場所に座っていると、もう一人の祈先生が全力で走ってきた。で、既に祈サイボーグがいるわけで。
運悪く、近くを通りかかった校長に怒られ・・・・・・てない?
「いやいやサイボーグを作るとはすごいものですね」
「ありがと」
あの校長に溜め口。
というか、あの人はサイボーグ作るような人だっけ?
そんなこんなの内に校長が壇上に上がる。
「諸君、おはよう!!」
その瞬間、みんなが耳を塞ぐ。
この校長はマイクを使っていないのだが、市内中に聞こえてるのではないかというとてつもない喉の持ち主だ。
ついでに、もうひとつの特徴が、
「今年度も、誠心誠意、頑張れ」
手抜き、のような極端に短い挨拶なのだ。
まあ、生徒にとってはありがたいんだが。
そしてこれが終わるといよいよ俺を含めた全校生徒が待ち望んでいる姫が壇上に上がってくる。
ちなみに、本名の下の名前は真由。
「皆さん、おはようございます。」
姫はブワッ、とバラを放り投げる。
キャー、ステキという女子の叫び声。
やっぱ姫だな、という男子。
「今年度も生徒会長を務めさせていただきます。」
この姫は過去のこの高校では例がない二年連続生徒会長を務めることになっている。
容姿端麗、学力最優秀、スポーツ万能、さらに人望が非常に高い。
そのため、去年の生徒会長選では何と信任が90パーセントを超えた。
誰にとっても憧れの存在、と思われている。
俺は違うが……。
「それに際して、生徒会に一人追加しようと思います。」
おい、マジかよ!!俺、行きたい!!
とか
きっと私よー!!いいえ、私よ!!
生徒たちは言い合っている。
で、姫はそんな壇下を墨から墨へとゆっくり眺めていた。
だが、それは誰かを探しているようにも見える。
そんなことをボーッと壇上を見上げながら考えてたら、姫と目が合ってしまった。
姫の顔が満面の笑み、普通なら誰もが喜ぶ、そんな顔をしていた。
姫は俺に目で話しかけてくる。
「(みーつけた!!)」
と。
俺は瞬間的に悟った。
(すべて終わった……)
・・・・・・俺は天に見放されたらしい。
次話投稿は23日午後12時までを予定しています。




